過去ログ - 花陽「死を視ることができる眼」
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73:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:54:18.74 ID:Hhhi1HzW0
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──いてはいけない、怪物なんです。

シエル先輩の言葉が、頭の中で何度も繰り返し再生される。

あれは紛れもなく、本物の吸血鬼だったと思う。

紅い瞳に、二本の牙。

人の血を啜り、喰らう鬼。

見間違いなんかじゃない。

あれはまだこの街に潜んでいて、私達人間を食い物にするつもりなんだ。

だとしたら、やっぱり放っておけない。


花陽「とは言っても……ここからどうすればいいんだろう」


シエル先輩の警告を無視して夜の街を彷徨い歩く私は、まるで生気をなくした死者のよう。

嫌な例えだとわかっていても、思考に歯止めはかかりません。

物言わぬ死者と私。

唯一違う点があるとすれば、それは確固とした目的があるかどうかでしょう。

──あの吸血鬼を捕まえて、話を聞き出す。

私に付き纏うだけならともかく、あいつはμ'sのみんなのことを知っていました。

このまま野放しになんてできない。

幸い、今の私には超人的な動体視力と反射神経があります。

事故に遭う前ならともかく、今の状態ならプロの格闘家を相手取っても負ける気がしません。

死角からの不意打ちでもなければ、どれだけ速い動きでも対応してみせる。



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