86:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 23:18:33.30 ID:Hhhi1HzW0
花陽「…………」
??「死に触れた結果、死を直視することができるようになったなんて皮肉な話だけどさ、こんなこと普通は起こり得ないことだ。普通じゃないってことは異常ってことだろ──だから、あんたにその眼は似合わない」
花陽「私は普通ってことですか」
??「普通なのに、異常な眼を持ってる。だからバランスが崩れてややこしくなってるんだ。身体は異常に片足を突っ込んでるのに、心はそのまま──釣り合いが取れてないから、余計に苦しむことになる」
花陽「線を視るのは嫌ですけど……別に苦しくなんかありません」
??「下手な嘘だな」
花陽「……嘘なんかじゃないです」
??「心まで逸脱してしまえば楽になれるのに、あんたの中にあるなにかがそれを拒むんだろ」
花陽「私は──!」
??「オレには解る。あんたはそっち側の世界の住人だ──人並みに生きて、普通に死ぬ。その眼を手に入れてしまったのは、なにかの間違いなんだよ。だからさ、その眼鏡をかけて大人しくしていたほうがいい」
花陽「それはできません!」
??「どうして?死を視る必要がなくなることを、手放しで喜んでいただろ……もしかして、あれが嘘ってこと?」
嘘じゃない。
線が消えるようにと──
こんなラクガキを視界から消し去りたいと願っていたから、嬉しいに決まってるんです。
だけど、あの化物を捕まえるにはこの忌々しい眼の力が必要だから。
自分の身体がどれだけおかしくなっても、μ'sのみんなを守るためなら苦しくなんかない。
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