18: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:10:33.73 ID:Jsek1YGi0
止めなくては。
早く止めなくては。
早く早く早く。
早く止まって。
「止めなくていい」
ぽんっ、と私の頭に手が乗せられた。
涙を流しながら見上げると、ダンスレッスンのトレーナーさんが私の前に立っていた。
「止めなくていいんだ」
言いたいことがあった。
これは違う泣いていいのか苦しくて辛いもう帰りたい諦めたくない恥ずかしいまだ私は。
「う……あ……」
ぐちゃぐちゃになった思いは形にならず、溢れる気持ちは声にならなかった。
でも、トレーナーさんは私の言葉に頷きながら。
「今のお前に必要なのは、その涙を受け入れることだ。自分の涙を認めた時、お前はきっと強くなれる」
そう言って私の頭をゆっくりと優しくなでてくれた。
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