過去ログ - 浜口あやめになった日
1- 20
8: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 22:57:24.18 ID:Jsek1YGi0
女子寮、事務所、そして学校、すべてにおいて人間関係を含めて大きな問題は発生する様子もない。

強いていうなら、事務所のプロデューサーはオーディションの時に浜口あやめと会っているはずなので何か違和感があるかもしれないと警戒したが、気付く様子もない。

もっとも、一回オーディションで出会っただけで、おそらく浜口あやめ本人も緊張した状態だったろうから今の私と雰囲気が違っていてもおかしいとは思わないだろう。
以下略



9: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 22:57:56.59 ID:Jsek1YGi0
「頭領はどうして、私にこのような任を?」

初任務とはいえ、これでは里で修行していた頃の方がまだきつい。

もしかして頭領は私の実力を軽んじているのだろうか。
以下略



10: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 22:58:45.27 ID:Jsek1YGi0
浜口あやめ7日目。

アイドルとしてのレッスンが始まった。

正直な話、こちらについてはあまり警戒をしていなかった。
以下略



11: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:00:07.19 ID:Jsek1YGi0
ボーカルレッスン。

変幻自在に声真似ができる私なら、CDの音源を聞いたままに歌うことが可能だ。

なので、雰囲気を似せる程度で歌ってみた。
以下略



12: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:01:01.41 ID:Jsek1YGi0
ビジュアルレッスン。

老若男女、望むままの姿に変装できる私なら、どんな笑顔だろうと泣き顔だろうと簡単に。

「浜口、照れすぎだ。もっと肩の力を抜け」
以下略



13: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:02:16.96 ID:Jsek1YGi0
ダンスレッスン。

「浜口、音を無視するな」

「浜口、小さくまとまるな」
以下略



14: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:04:31.35 ID:Jsek1YGi0
次の日も。そのまた次の日も。その次の次の日も。

何かの間違いだと思った。

「もっとはっきりと声を出して」
以下略



15: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:06:27.75 ID:Jsek1YGi0
浜口あやめになって何日たっただろう。

途中から数えるのをやめてしまった。

数えれば、それだけ私が不甲斐なかった日数を数えることになって辛かったから。
以下略



16: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:07:10.02 ID:Jsek1YGi0
何度も何度も聞こえてくる声から逃げるように、頭を抱える。

それはできない。

それをしてしまったら、私は本当に何もできない子になってしまう。
以下略



17: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:08:15.65 ID:Jsek1YGi0
「これは……」

手の上に落ちた水が何かは知っている。

涙、という悲しかったりすると目から流れる水だ。
以下略



18: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/01/04(水) 23:10:33.73 ID:Jsek1YGi0
止めなくては。

早く止めなくては。

早く早く早く。
以下略



33Res/16.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice