過去ログ - 穂乃果「とあるマンションの一室で」
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168: ◆ddl1yAxPyU[saga]
2017/02/17(金) 01:12:06.71 ID:jDiqZ9mI0
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――…五年前、スクールアイドルだった私はある日突然宇宙人との殺し合いに巻き込まれてしまった
私は星人がたくさんの人を殺している姿を目の当たりにして、怖くて何もできなかった
ただ、泣くことしかできなかった
何回かミッションをやっていく内に、戦う決心のついたメンバーが増えていった
私も何度も戦おうと思ったが、それは出来なかった
『私が戦うから無理をしなくていいよ』『かよちんは安全なところで待っていればいいにゃ』
そんな言葉を言われて、内心ホッとしていた
私が戦う必要は無い、痛い思いをしなくていい
それが何より嬉しかったからだ
今思えば、本当に最低だったと思う…
そんなある日、私を庇って海未ちゃんが死んだ
この部屋に来て初めてメンバーが死んでしまったのだ
何もしていない、役立たずの私を庇ったせいで
――私は自分の弱さを呪った
今度のミッションでは凛ちゃんとにこちゃんが私を逃がす為に犠牲になった
そこまでして生かされたのにもかかわらず、私も星人に殺された
薄れゆく意識の中、心の底から強くなりたいと生まれて初めて思った
――誰かに守られるだけではない、誰かを守る力が欲しいと
暫くして、穂乃果ちゃんに生き返らせてもらった
穂乃果ちゃんの友達でなければ、こんな役立たずが生き返らせてもらえる事は無いだろう
本当に感謝している
このままではいけない…
私はすぐに園田家の道場の門を叩いた
大切な人を守る強さを手に入れるために…
その為なら海未ちゃんの厳しい修行にも耐えられた
辛いと感じた事はあっても、辞めたいと思った事は一度も無い
弱い自分はあの時に死んだのだ
目の前の敵は今まで戦って来た中で最も強いだろう
恐らく二人が生き残るのは不可能だ
どちらかが犠牲にならねばならない
死ぬのは今でも嫌だ
でも、自分の無力さで仲間が死ぬのはもっと嫌だ
大切な人を守る為なら、命だって惜しくない
死ぬのだって怖くない
花陽(――…もう私のせいで仲間を殺させはしない……今度は私が仲間を守る番だ)
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