過去ログ - 穂乃果「とあるマンションの一室で」
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177: ◆ddl1yAxPyU[saga]
2017/02/27(月) 23:31:06.49 ID:zggH1zMx0
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凛「……ん…かはぁっ……」パチッ
再び意識を取り戻した凛の目に入って来たのは、星人の巨大な爪に挟まれている希の姿だった
凛の時とは異なり、脇腹ではなく、両腕で押しつぶされないよう必死に抵抗している
スーツは通常時の数倍膨れ上がっており、表面には無数の筋が浮かび上がっていた
フルパワーで抵抗しているにもかかわらず、徐々に爪が体の方に近づいている
凛(このままじゃ希ちゃんが死んじゃう!? 何とかしなくちゃ…)グググ
凛(痛っ〜〜〜!!!? さっきよりすごく痛い! 少しでも力を入れるとダメだ…)
凛(…こうなったら、真姫ちゃんから貰ったこの薬を使うしか……)ゴソゴソ
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真姫『いい? この薬は痛み止めより強力なものよ。投与すれば瞬時に全身の痛覚神経のみを完全に停止させるわ。お腹に刃物が刺さろうが、四肢をもぎ取られようが痛みを感じる事は無くなる』
凛『ふーん…そんなに凄い薬なんだねぇ』
真姫『ただし効果は数分間のみ。効果が切れれば本来感じるはずだった痛みが一気に襲ってくるし開発されたばかりの新薬だから副作用もどんなものが発症するか予想も出来ない』
凛『なら使わなきゃいいんでしょ? 前に貰った痛み止めもあるし、こんな薬いらないよ』
真姫『痛み止めだって必ず効くわけじゃないわ。急いで逃げなくちゃいけない場面で痛くて動けませんじゃマズいでしょ? そんな時に使うのよ』
凛『なるほどね〜』
真姫『分かってるとは思うけど、戦闘続行の為に使うのは駄目よ。傷を治す薬じゃないんだからケガをしたまま無理をすればその分の代償は大きい…最悪死ぬことだってあるんだからね!』
凛『分かってるよ。痛くて戦えない時は素直に大人しくしてるにゃ』
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凛(危ない薬なのは分かってる。でも、このまま何もしないで二人とも死ぬくらいなら……)
――プシュ
希「ぐっ…ぐうううぅぅぅぅ!!」キュイィィィン!!
希(な、なんちゅう力や!? 全力を出しているのに押し返せない!!?)
希(スーツも壊れる寸前や…ここでウチは死ぬの?)
凛「――んにゃああ!!!」グシュッ
凛は希を拘束していた星人の眼球に指を突き刺した
全身を硬い甲殻で覆われているが、目は守られていない
凛の不意打ちの目潰しに怯み、拘束が解かれる
希「凛ちゃん!? どうして動けるん!!?」
凛「そんな事はどうでもいい! Yガンはどうしたの!?」
希「あの星人の足元や!」
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