1: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 19:55:50.93 ID:vBgwTiTm0
デレマスSSです。
書留あり。
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2: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 19:56:50.42 ID:vBgwTiTm0
1
卯月「う〜さみん!歌って踊れる声優アイドル目指して、うさみん星からやって来ました!永遠の17歳、安部菜々です!きゃは!」
3: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 19:57:57.74 ID:vBgwTiTm0
ここはアイドル安部菜々のトークショーが行われる会場だ。
しかしステージに立っているのは安部菜々の変装をした私、島村卯月である。
なぜ今、私が菜々ちゃんのふりをして仕事をしているのか。
4: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 19:59:18.40 ID:vBgwTiTm0
2
1日前
菜々「卯月と菜々の“うづみんの部屋”!」
5: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:01:24.77 ID:vBgwTiTm0
“うづみんの部屋”それは私、島村卯月とうさみんこと安倍菜々ちゃんが司会を務めるバラエティー番組だ。
毎回ゲストを呼んで、そのゲストの好きな物を掘り下げていくのが番組の趣旨である。
文香「ありすちゃん、安部さんに“あれ”渡さなくていいのですか?」
6: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:04:33.74 ID:vBgwTiTm0
文香「ありすちゃんは安部さんの大ファンで、メルヘンデビューも踊れるほどなんですよ。それにいつもこの番組を見ているんです。そして今日の安部さんは10段階評価でいくつだったか、番組が終わるたびに私に点数を教えてくれます」
卯月「ひょ、評価!?点数!?」
私は素っ頓狂な声を上げる。まるで評論家だ。ありすちゃんは菜々ちゃんの大ファンじゃなかったのか……
7: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:06:00.46 ID:vBgwTiTm0
ありす「はい、私がよくつけるのは“ミンミンミン!ミンミンミン!ウーサミン!”にあやかって3点です」
菜々「ぐは!」
ありすちゃんが菜々ちゃんにとどめを刺す。
8: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:06:47.92 ID:vBgwTiTm0
文香「チャールズ・ディケンズの『二都物語』です。全三巻」
文香ちゃんから小説を手渡される。よかった。普通で。
私ははじめて普通であることをよろこんだ。
9: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:07:44.15 ID:vBgwTiTm0
菜々「あ、あの!文香ちゃん、菜々、ずっと気になっていたことがありまして」
文香「なんですか?」
菜々「文香ちゃん、菜々のことを呼ぶときなんて言ってますか?」
10: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:09:16.06 ID:vBgwTiTm0
3
おみやげコーナーであたたまった場の空気は、メインのトークコーナーでも会話に膨らみを与えてくれた。
そして番組は終盤へ
11: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:10:09.45 ID:vBgwTiTm0
なんで自分はぴにゃこら太なのか、もっと普通の名前でもよかったのではないか。
悩み悩んだ末、ぴにゃこら太は名付け親に自分の名前の意味を聞いてみることにした。
12: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:10:43.46 ID:vBgwTiTm0
「お酒の名前を付ければ、コナンとコラボできると思ってな」
13: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:11:31.11 ID:vBgwTiTm0
最近は声優のお仕事が増えた。
どうやら私には声優の才能があるらしく、今ではいろんな役を演じさせてもらっている。
菜々ちゃんが羨ましそうな目でこちらを見ているのを私は背中で感じた。
14: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:12:58.58 ID:vBgwTiTm0
……
菜々「楽しい番組もお別れの時間がやって来ました。ありすちゃん、文香さん!今日はありがとうございました。そしてテレビの前の皆さん、明日は菜々のトークショーがあります!私は、みなさんに会うのがとっても楽しみです!ぜひきてくださいね!」
15: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:14:30.39 ID:vBgwTiTm0
番組は大成功と言っていいだろう。
今日の収録でひとつ驚いたのが文香ちゃんと度々目が合うことだった。
そして積極的に話に加わろうとしていた。私は、文香ちゃんは
トークが苦手だと聞いていたがその評価は覆えざるを得ないようだ。
16: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:15:09.42 ID:vBgwTiTm0
いつも3点なのを考慮すると、2倍以上だ。
たぶんありすちゃんにとっては100点以上の点数なんじゃないだろうか
そう伝えると菜々ちゃんは嬉しそうに
17: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:17:04.03 ID:vBgwTiTm0
文香ちゃんにもらった本を抱えて事務所に帰るとプロジェクトルームで杏ちゃんがうさぎの縫いぐるみを枕にソファーで寝ていた。
杏「んぁ、卯月ちゃんお疲れ〜」
卯月「杏ちゃん、お疲れ様です!」
18: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:17:52.72 ID:vBgwTiTm0
卯月「杏ちゃん、もしかしてさぼ――」
杏「卯月ちゃんはさ、太陽の年齢って知ってる?」
はぐらかされた。
19: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:18:39.13 ID:vBgwTiTm0
杏「うん。人間にとってみればそうなるね。でもさ、太陽にとっては自分の年齢は23歳なんだ」
卯月「え、23歳!?どういうことですか?」
若すぎる。それでは青年じゃないか
20: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:19:24.93 ID:vBgwTiTm0
杏「一方太陽は銀河系を中心に毎秒217キロで一周する。」
卯月「毎秒217キロ……?」
速度を言われてもピンとこない
21: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/08(日) 20:20:48.80 ID:vBgwTiTm0
杏「その本さ、チャールズ・ディケンズだよね」
杏ちゃんは私が抱えている本を指して言う。
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