313: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:21:09.10 ID:AHr53rOv0
「非番って、嬉しいことじゃないのね〜」
山雲は誰にも聞こえないように小さく呟き、鎮守府を早足で巡る。
314: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:21:53.08 ID:AHr53rOv0
「うわっ!」「ひゃあ!」
山雲は驚き動転し、尻もちをつく。
315: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:22:34.85 ID:AHr53rOv0
青葉は頭を撫でながら、左手に持った、アンテナのついた機械を見た。
山雲はそれを見て、どこか、ふと、安心した。
316: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:23:14.02 ID:AHr53rOv0
「青葉さんは〜、もしかして、新聞記者さんか〜何かですか〜?」
山雲の質問に、青葉は一瞬、表情を堅くする。
317: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:24:36.04 ID:AHr53rOv0
「・・・それは、どういう・・・」
「とても、長い話になりますが・・・」
318: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:29:25.81 ID:AHr53rOv0
艦娘がまだ少なかった頃。青葉は主力艦として多くの戦闘任務に携わっていた。
そして、秘書艦として、提督と共に作戦を立てることもあった。
しかし艦娘が増えていくに従い、青葉の出番はなくなった。
319: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:30:23.59 ID:AHr53rOv0
心機一転、非番を活かして、鎮守府の新聞を作ろうと思った。そして、提督に許可を得ようと思った。
艦娘が楽しく読める記事を、艦娘が執筆する、気楽な新聞。うわさ話に代わる情報の源。
320: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:33:16.19 ID:AHr53rOv0
「それで今はこうやって情報集めて、何の役にも立たないメモを増やしては、捨てているんです・・・
明石さん経由で、パソコンも買いました、使いこなせるようになりました。
後は、提督が許可を出してくれて、たまに、執務室でプリンターを貸してもらえれば、それで完成だったんです。
でも、ダメでした・・・皆さんの士気に関わる・・・そうですよね・・・」
321: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:34:16.57 ID:AHr53rOv0
「ありがとうございます、山雲さん。話して、すっきりしました」
「いえ〜・・・」
322: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 19:34:53.56 ID:AHr53rOv0
青葉は部屋を出て行った。何もない部屋に、山雲だけが、取り残された。
山雲に、青葉の言うことは、すぐにはよく分からなかった。鎮守府の内情についての知識が足りなかった。
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