377: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:08:50.99 ID:AHr53rOv0
「実際、資金は提督から出ないとなれば、仲間から支援してもらう以外に方法はありません。
私も少しあたって見ますが・・・私にも、仕事ができまして」
「・・・新聞のことですか〜?」
378: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:09:26.41 ID:AHr53rOv0
青葉の表現は、ある艦娘を想定してのものである。
そして山雲にも、心当たりはあった。今朝、頭に浮かんだ人物、朝潮であった。
379: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:09:54.81 ID:AHr53rOv0
「・・・心あたりは、あります」
「なら、その人に訪ねてください。私もいくらか頼ってみますが、
成果を出して、それを新聞で宣伝して寄付を募るというのが、私は、一番だと思います。
380: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:10:23.43 ID:AHr53rOv0
以前に新聞発刊を断られたという青葉。
山雲の提案につけこみ、提督に新聞発刊の許可を得る。
381: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:11:04.59 ID:AHr53rOv0
「青葉さん・・・」
山雲は青葉の手を握った。そして、真剣に頼む。
382: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:13:10.29 ID:AHr53rOv0
山雲は青葉を直視して、懇願する。青葉はそんな山雲を、無表情で、見つめる。
そして、首を横に振った。
383: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:13:55.88 ID:AHr53rOv0
山雲は気を取り直し、再び作業にとりかかる。どの野菜を、どれだけ作るか。
さっきまでは、ページをめくるたびに心が踊っていたが、今はそうではない。
384: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:14:28.69 ID:AHr53rOv0
山雲は何もない部屋の床に正座し、事務的にページをめくり、育てる野菜を決めていく。
その背中は、とても悲しそうであった。
385: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:15:07.84 ID:AHr53rOv0
「朝雲姉・・・どうしたの、こんなところに」
「山雲こそ、なんでこんなことを・・・」
386: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:15:36.89 ID:AHr53rOv0
朝雲はそのまま、山雲の胸の前で手を重ねる。
後ろから抱きつくような格好になる。
387: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 21:16:16.28 ID:AHr53rOv0
・・・・・・2人の間に、沈黙が流れた。
そして朝雲は、山雲の言葉に、息を吸い、小さく、ため息をついた。
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