12: ◆GWARj2QOL2[saga]
2017/01/11(水) 23:18:08.60 ID:rRiEBhHTO
「…」
あれから、どれくらいの時間が経ったのか。
「…」
変な体勢で寝ていたせいか、頬が若干痛む。
だが、彼女がしかめっ面をしているのは、そのせいだけではない。
「…」
恐らく、数時間。
誰もいない所に放り込まれ、孤独を味わい続ける。
次第に貧乏揺すりが激しくなっていき、第三者が見れば一瞬で分かるほどストレスが溜まっている事が見受けられる状態となった。
「…」
孤独は段々と不安を煽りだし、彼女から余裕を奪っていく。
「…ッ!!」
そして、ストレスが頂点に達した時、それは小規模の爆発を起こした。
交番の中の机を叩き、怒りを露わにする。
「…え…?」
そして、気づく。
「…は?」
痛みの無い、自分の小さな拳。
それと違い、ヒビ割れ、凹んだ机。
「…何?…これ…」
そして、思い出す。
先の自分の、おかしな部分。
躓き、転んだ。
一言で表せば何てことのない日常の一コマに過ぎないが。
しかし、ただ単に転んだのではない。
頭から思い切り、地面に激突した。
「…」
凄まじい激突音。
友達が見ていたなら、間違いなく救急車の手配をするかもしれない程の出来事。
だが自分は全く意に介さず、起き上がって歩き出した。
「…何なの…これ…」
異常なまでに強化された、己の肉体。
ここに来てようやく彼女は、自分の変化に気づいた。
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