154:名無しNIPPER[saga]
2017/01/25(水) 22:15:43.80 ID:RFehJzWso
地球に君臨するのはもはや人類ではなく黒い月であり、
種族の絶滅さえ目前にあると、人々は打ちひしがれた。
しかし、各地域を制圧した後の侵略者の行動は奇妙だった。
抵抗する勢力を余すところなく駆逐して力を見せつけたその後も、
侵略者は、絶対的優位の象徴たる怪ロボットを大挙して送り込んでくるものの、
最初の攻撃以上の破壊活動を行うことはなかった。
送り込まれた怪ロボットは各国土のあちらこちらに
“置かれて”いるだけの状態となり、
威圧感だけをただ放ち続ける彫像となったのだ。
人類の常識が通じない、
これが宇宙からの来訪者の支配というものなのだろうかと、人々は困惑した。
新たなルールが与えられることもなく、
強制的な服従が押し付けられるでもない。
しかしだからと言って抵抗を再開することもできない日々が続き――
やがてそれは、日常となった。
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