535:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 19:58:33.54 ID:8KHAwi4Wo
ヤヨイ「ごめんなさい、閣下……。今回は、今回だけは……地球を諦めてください」
呟いたヤヨイの声は、ハルシュタインに届くことはない。
同じくマコトにも、ハルシュタインが今ハルカイザーに搭乗しているか、
自爆による攻撃を防ぐ手段はあるか、確認する手段は無い。
いや、仮にあったとしても、
文字通りすべてのエネルギーを燃やし尽くしながら推進するヤヨイの機体は、
本艦への激突までにそんな僅かばかりの猶予すら与えなかった。
ヤヨイの目的が成るまでの秒数を数えるのに、今や片手の指すら余る。
ハルカイザーが破壊されたからと言って、そのまま敗北につながるわけではない。
それ以外にも無人怪ロボットの軍勢を率いているし、
そうでなくとも一度退いて機体を作り直しさえすれば地球侵攻の継続は可能である。
だが、マコトの忠誠心はハルシュタインの勝利に傷が付くことを許さなかった。
主の分身とも言える愛機が破壊されることを知りながら、
我が身可愛さに背を向けて逃げ出すことを、決して許しはしなかった。
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