過去ログ - 女「また混浴に来たんですか!!」
1- 20
110:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 11:18:46.16 ID:FjDEx+7n0
一緒に過ごす時間が経つにつれ、段々と自分に接する時の態度が厳しくなってきた。

それは社会で生きていく上では、裏の人間も、表の人間も同じらしい。

温泉でさえ長く浸かっていると身体を熱して追い出そうとしてくるのだから。

いつまでも役に立たずにぬるま湯に浸かっている人間は、社会が追い打ちをかけてくる。

ただ、うわさで聞くには。

家族という存在だけは、最初こそ厳しいものの、時が経つにつれてやさしい部分だけを見せてくれるようになるらしい。

俺は一度も味わったことはないのだが。

水中から引き上げられた。

親父はまだ鬼のような剣幕で怒っていた。

俺は憎しみに駆られていた。

本気を出せば、こいつを溺死させることもできるかもしれないと想像した。

俺は怒りを堪えた。

そのまま湯からあがり、無言で身体を拭き、店を出る前だった

親父さんが黙ってコーヒー牛乳を奢ってくれた。

親父「さっきは悪かったな」

親父さんは謝るのが早かった。

俺は、馬鹿らしいことに、罪悪感を感じた。

この人を傷つけてしまったな、と。

見ず知らずの他人である俺をあの家から救い出して、しばらく寝場所もタダ飯も与えてくれたこの人に、怒りの感情をわき上がらせてしまったなと。

俺は、俗に言う、ちょろい人間だったのだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
324Res/255.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice