過去ログ - 女「また混浴に来たんですか!!」
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261:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 21:18:05.41 ID:MqkE3KNv0
脱衣場で親父さんが裸になり、温泉に向かっている途中で俺は後ろからナイフで刺そうとした。
目の届かない後方にまで反射の神経が行き届いているのか、俺の手を掴んだ親父さん自身さえ驚いているようだった。
親父「動機を言え。動機を」
262:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 21:19:50.75 ID:MqkE3KNv0
親父さんは左手を振りほどき、躊躇なく親指を俺の左目に刺そうとしてきた。
すんでのところで躱したが、バランスを崩し倒れてしまった。
263:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 21:40:22.25 ID:MqkE3KNv0
親父さんは容赦のない戦い方をする。
喉仏をめがけて拳を振るってきたり、鳩尾に膝を乗せようとしてきたり。
264:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 21:45:22.05 ID:MqkE3KNv0
親父「これは……もう降参だな」
男「死んでくれるか」
親父「助けを呼ぼう」
265:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 21:58:26.11 ID:MqkE3KNv0
水中では普段のような暴力が活かせず、技術がものをいいやすかった。
親父さんに形成が傾いた。
俺は親父さんから逃れようとしながらも、親父さんから距離を置くことができなかった。
266:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 22:10:22.65 ID:MqkE3KNv0
親父さんはもう力が尽きかけているようにみえた。
このまま殴りつけ、水に沈めようと思った。
親父「もう……許してくれねえか……」
267:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 22:14:27.84 ID:MqkE3KNv0
身体つきだけで喧嘩は決まらないと親父さんはよく言っていた。
俺が親父さんを理解している以上に、親父さんは俺を理解していた。
俺が親父さんを愛している以上に、親父さんは俺を愛していたのかもしれない。
268:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 22:26:01.91 ID:MqkE3KNv0
俺は、誰にも気づかれない死体、にはならなかった。
目覚めたのは病院だった。
早朝に散歩をしていた男が、足だけ湯に浸け岩の上で横たわっている俺と親父さんを見つけたらしい。
269:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 22:35:25.27 ID:MqkE3KNv0
20代を刑務所で過ごした。
俺は親父さんをナイフで刺殺したことになっていた。
冤罪といえば冤罪だが、真実といえば真実なのだろう。
270:名無しNIPPER[saga]
2017/03/12(日) 22:47:13.02 ID:MqkE3KNv0
俺は俺の人生を後悔し続けた。
俺の他にも殺人を後悔している者はいた。
だが、被害者に対して謝罪の気持ちを示すものは俺の周囲にはいなかった。
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