33: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2017/01/25(水) 03:18:53.00 ID:2QzEDCRD0
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展望ラウンジ
ことり「誰もいないね」
海未「ええ。それなのにテレビが点けっぱなし」
ことり「写っているのはフェリーの現在位置なのかな?」
海未「そうみたいですね。今は三陸沖を航行中らしいですよ」
ことり「やっと半分、ってところかなあ」
海未「長い船旅です」
海未「さて、どこかに腰を掛けましょう。あっ、あの大きなソファーが良さそうです。海もよく見えますし。あそこに掛けましょう」
ことり「うん」
テクテク
ポフッ
ことり「えへへ」キュ
海未「どうしました?」
ことり「うん。あのね。昨日の夜寝るとき横になってから今までずっと、海未ちゃんがことりの手を握ってくれているよね。歩く時もずっとことりの手を引いてくれた」
海未「? 何かおかしかったですか?」
ことり「んーん」
海未「そうですか」
海未「それはそうと、あの・・・。ことり、なんだかすみません。とにかく安く行こうと思っていたのですが、エコノミールームがあそこまで酷いとは予想外でして・・・」
ことり「ううん」
海未「帰りはワンランクかツーランク上の部屋にしますね。それなら、一人一つのちゃんとしたベッドがあるはずですから」
ことり「うん・・・」
海未「それにしても、他の方はよくあんな場所で眠れますよね。特に穂乃果です」
ことり「う・・・ん・・・」
海未「隣で寝ていた外国人の方に蹴られてもいましたし。それでも眠り続ける。あの神経の図太さはうらやましいです」
ことり「ん・・・」コテン
海未「ことり?」
ことり「・・・・・すー」
海未「あら? 眠ってしまったのですか?」
ことり「すー、すー・・・」
海未「こんなところで寝ては風邪を引きますよ。ちゃんと布団に―――」
ことり「すー、すー」
海未(いえ、やめましょう。こんなに気持ちよさそうに眠っているのに起こせるはずがありません)
海未(ここは外と違って風もないし大丈夫でしょう。それと―――)
海未「失礼しますね」ギュ
ことり「すー、すー・・・えへへ」フニャ
海未(―――こうやって私が抱き寄せておけば、多少は温かいでしょう)
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