137:名無しNIPPER[saga]
2017/02/10(金) 17:11:20.44 ID:kE3bTgvP0
俺はいわゆる方向音痴。
決めた目的地に地力のみでたどり着くことはまず無い。
目的地を新宿にすると着くのは高崎。
目的地を渋谷にすると着くのは仙台。
我ながら毎度毎度意味がわからない。
前職場はそれが原因でクビになったようなものだ。
取引先との重要な会議を、やらかしと度重なる不運で俺にフイにされた果てに上司が無表情に放った
「あのね、もう無理。本当に。こっちがもたない」
という一言は未だに忘れられない。
同じ轍を踏むわけにはいかないので、新しい職場への通勤路では地図アプリを表示したスマホが手放せなくなった。
音声案内を聞き逃せないからイヤホンも必携だ。
徒歩にすれば職場と自宅は10分圏内なのだが、これがないと朝に出てつくのは夕方ということがありえてしまう。
「歩きスマホは良くないですよ、プロデューサーさん」
「Pくんマナーわるーい!やめなよー!」
「あの……それ、却って危ないのでは……?」
「いい大人なんですから、そういう行為は厳に謹んでください」
「人とぶつかったらどうするのよ!?」
「お前なぁ……いや、何でもないよ……」
「40代のおっさんのやることじゃねえよなぁ……それ」
アイドルに付いたばかりの頃はこのような事を散々々々言われてきた。
そう言われても地図から目を離したら俺は終わってしまうのだ。
終わると言っても『詰められ』だけで済めば話は単純だ。
しかしこれで『和了って』しまうとおそらくこの歳でもう三度目はありえない。
俺の話はどうでもいい。
これは俺が新しい職場、アイドルプロダクションに勤め始めて5、6週間の出来事だ。
アイドルのロッカー、それも内履きやスリッパなどの私物の中から『針』が出てきた。
刺されば当然危険だ。これはすぐに問題になった。
「最先端」
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