138:名無しNIPPER[saga]
2017/02/10(金) 17:13:18.46 ID:kE3bTgvP0
事の発覚は怯えた様子の市原からの申告だった。
「ぷ、プロデューサー、ちょっといいですか……?」
土曜日曜祝日は学生組のアイドルが多く入る傾向にある。
市原もその例に漏れず、土曜の今日は朝9時からの収録と午後のトレーニングを入れていた。
どことなく、居心地が悪そうではあった以外、何の変化も認められなかった。
時刻は5時。
毎月最後の土曜は母親との時間を作る約束をしているらしく、レッスンでも収録でも、
その日の仕事が全部終わればいの一番に事務所を上がっているらしい市原が、
この時間まで事務所に残っているのは何か特別な事情があるのだろうと思った。
「どうしたの?」
「これが、ロッカーに……」
「……」
市原が手に持っていたのは折り紙ケース……の、中身。
その異様さに俺は目を瞠る。
十数枚の折り紙の上に、それを覆い尽くしそうなばかりの、目視で30か40本はあろうか。
『針』があった。
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