過去ログ - 世にも奇妙な346プロ
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147:名無しNIPPER[saga]
2017/02/10(金) 17:42:09.84 ID:kE3bTgvP0
〜〜〜〜〜
ついぞ、彼女たちに「俺も自宅に針が出ている」ことを伝える機会は無かった。
無理もない。あの状況では『俺が犯人です』と白状することに等しかった。
池袋と一ノ瀬の言うことが真ならば……何がどうやってあの結果に至ったのか。
俺はもう何も考えることができなかった。

「単刀直入に言おう。あなたと関わったことのある、アイドル以外のスタッフは全員あなたを疑っている」

専務室で彼女から突きつけられたのは単刀直入に過ぎる文言だった。
加えて。

「警察には4週間前から毎週のように通報しているが、一向に取り合わない」

最後の希望も潰えた。

「私はあなたを疑いたくはないが……市ノ瀬と池袋の"検証結果"を差っ引いたとしてもやはり腑に落ちない」
「……」

専務は続ける。

「双葉に当たってみたい。彼女に会いに行って欲しい」

予想した展開である。専務としては藁にもすがる思いなのだろう。
俺とて全く納得できない状況であるし、疑われたのだって不本意にもほどがある。
アイドルを疑うなど言語道断。
しかし、それでもやはり双葉を犯人と思うしかない状況があったのだ。

「構いませんが……誰か2人ほど付き添いをつけてもらうことは可能でしょうか」
「つけたいのは山々だが……あいにく今日は誰も空けることができない。1人で行ってはもらえまいか」

顔が思わず渋くなる。

「でしたら、住所がわからないとわたくしにはなんとも致しかねます」
「いいだろう。口頭で伝える。東京都△△区●●2-7-45だ」
「……ありがとうございます。早速行ってきます」
「気をつけて」
「あと電話番号もいいですか?」
「070……」
「ありがとうございます、では」

アイドルの自宅なぞここに入って数週も経たない俺には把握しようとも思えない情報だ。
そんなところに単身赴くからにはこの地図アプリと住所は欠かせないだろう。
双葉にとってはおっさんのノンアポ突撃なんぞいい迷惑だろうが……我慢してもらうしかない。


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