235:名無しNIPPER[saga]
2017/03/02(木) 20:47:51.60 ID:aR7RCcIz0
「プロデューサー、ずいぶんのんびりしているねぇ」
「もうすぐ打ち合わせだから急いでるくらいだっての……ん、その手に持ってるの何だ?」
「これ? 何でも正直に話しちゃう薬だよ」
事務所の廊下で出くわした志希がこんなことをいうものだから、思わず足を止めてしまう。
いままでも気分が高ぶる香水だとか、妙なものを作ってきてはいたが。
正直にねぇ……俗っぽい言い方をすると自白剤ってやつか。
どんな仕組みかは気になるが、俺の頭じゃ理解できる気がしないので聞かないでおく。
コルク栓をした試験管を突き出すように持ちながらにゃははと笑う志希は、新しいおもちゃを自慢する子供そのものだ。
彼女が笑うと試験管の中の液体が波打つ。色は透明で、見た目はただの水にしか見えない。
326Res/202.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。