過去ログ - ありすちゃんの胸の隙間を埋めたい
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7:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:10:05.13 ID:pXi1qM9no
 注意をしてあげるべきなのだろう、年長者として。自分はプロデューサーや年長者組の先輩方と比較するとまだまだ子供であるということは自覚しているけれども、それでもまだ小学生のありすよりは年上であり、だからありすにとっての規範となるお姉さんであるべきなのだ。
 叱らなくてもいい。
 怒らなくてもいい。
 ただ少し注意をするだけだ。プロデューサーではないが、その危険性を説明するだけで十分だ。
 そう──それだけでいい。


8:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:10:31.03 ID:pXi1qM9no
「あの、ありすちゃん」

「はいっ、なんでしょうかっ?」

 ありすの目は物凄くキラキラと輝いた目だった。


9:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:11:04.39 ID:pXi1qM9no
 それはもう、凄く。飼い主を見つけた子犬のように純粋で、尊敬するプロ野球選手と対面している野球少年のように憧れに満ちた、満点の星空のごときキラキラとした目だった。

 ──す、凄く言いづらいっ!

 こんな目をした少女に「胸が見えそうだよ」とか、そんなことを言えたらそれはもう変態と同一ではないか。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:11:34.95 ID:pXi1qM9no
「えっと、今日はその……なんだか普段とは違う服装だね」

 絞り出すように泉が出したのは、そんな当たらずも遠からず、よりも少し遠回りなものだった。

「あ……少し今日は朝にドタバタしちゃいまして、すぐに着れる服装にしたんです。……やはりおかしいでしょうか」
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:12:01.17 ID:pXi1qM9no

 ──むりむりむりっ! もう言えないよこれ!?



12:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:12:28.04 ID:pXi1qM9no
 クール属性所属らしく落ち着いていていつも冷静だと言われる泉ではあるけれども、しかしこのありすの反応にはさすがに取り乱す。凄く取り乱す。
 言えるわけがなかった。このタイミングで胸元開きすぎだよ、なんて言った日にはそれはもう上げてから落とすのこれ以上ないお手本となってしまう。


13:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:12:56.75 ID:pXi1qM9no
 そもそもプロデューサーがいけないのだ。プロデューサーが余計なことを言ったせいで変に服装に対する意識をしてしまっただけで、よくよく考えれば見えそうではあっても見えているわけでもないのだし、大きな問題ではないのだ。
 変に意識をするから見えそうだと考えて視線をそちらに向けてしまうだけであり、意識をしなければそもそも見えそうだなんて考えることもないはず、うん。
 大丈夫……大丈夫だよ。たぶん。


14:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:13:23.91 ID:pXi1qM9no
「そうだ泉さん、もうひとつこれのことを窺いたいのですが」

「どれど……れ……?」

 ──ああ物凄いギリギリ! やばい!


15:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:14:24.81 ID:pXi1qM9no
 タブレットを見せるために身体を寄せて、画面を操作するために前傾姿勢になったことで泉視点でほぼ真上からありすのことを見下ろす形となってしまった。
 結果、ただでさえ見えそうだと思っていたものがより見えそうになっていた。
 もうこれはさすがに注意をしなければいけない。いやしかし、頼れるクールなお姉さん大石泉が、まさか先ほどからずっと橘ありすの胸元を見ていました、だなんて、物凄いパワーワードだ。


16:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:14:55.19 ID:pXi1qM9no
 それとなく注意をするという段階を既に飛び越えている。ここまでくるともうだって自分はずっと見ていてずっと気になっていましたと言うようなものであり、ほれはもう橘ありすが寄せる信頼を裏切るには十分な行為である。
 言いづらいとか言ってないでさっさと軽く注意をしておけば……時間が経てば経つほど指摘しにくくなるとは、思考に入れていなかった。考慮の範囲外だ。


17:名無しNIPPER[saga]
2017/02/06(月) 20:15:22.31 ID:pXi1qM9no
 これがさくらや亜子であれば何の躊躇いもなく言えただろう。二人とは長年の付き合いであり、お互いに遠慮もない気心知れた幼なじみという関係である。
 しかしありすとはそうではない。いやいや仲が良くないというわけではない。 どちらかと言えばありすは慕ってくれているだろうという自信はあるし、自分も慕ってくれる年下の存在を可愛いと思っているし、嬉しく思っている。
 とは言え、やはり自分を純粋に慕ってくれている子に対してはできない。


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