過去ログ - 【モバマス】幸子「もっとボクを、ボクだけを見てください。」【百合注意】
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◆ZDnQS3y4DE
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2017/02/09(木) 17:31:26.98 ID:zZmqcFgIo
輿水幸子ちゃん、私より二つ年下の女の子ですが私よりも先にプロダクションに所属しているアイドルで、芸歴はまゆの方が長いのですがアイドルとしては先輩になります。
私がこのプロダクションに移籍してからはいつもお仕事に同伴させてもらえて、行く先々でいろんな人にまゆのことを紹介してくれました。
もちろん厳しいとこもあります。初めてお仕事に連れて行って貰った日にノートを一冊渡され、今日貰った名刺の内容をURLまで書き写して、ブログやSNSがあれば、直近の仕事や趣味まで記入して、少なくとも顔と名前が一致するまで暗記するように言い渡されました。
最初の内は覚え切れずに前日にあった人に「初めまして」なんて挨拶をしてしまって後で幸子ちゃんにお説教される事もありましたが、名刺ノートがプロデューサーさんの観察日記の冊数を超える頃には、一度しかあったことのない人でも相手の趣味にあった話を振れるようになりました
干されても仕方が無いような前のプロダクションとの別れ方をしたまゆが、こうしてアイドルとして皆さんの前に立てるのも彼女のおかげだと感謝しています。
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◆ZDnQS3y4DE
[sage]
2017/02/09(木) 17:32:53.71 ID:zZmqcFgIo
しかし、プロデューサーさんのことになれば話は別です。彼女はいつもプロデューサーさんのそばにいて、時間があれば営業にまでついて行くほど四六時中べったりで、プロダクションの一番の稼ぎ頭ということもあってかプロデューサーさんからもほかのアイドルと比べて特別に気に入られてるように思えます。プロデューサーさんに近くためにこのプロダクションに移ったまゆとしては、たとえお世話になった先輩でも見過ごす訳にはいきません。
幸い、先日に『プロデューサーさんと幸子ちゃんが最近不仲だ』というウワサを聞きつけて、今回の二人っきりのお泊まり会を幸子ちゃんに持ちかけました。そして、お風呂から上がったあと、お茶を飲みながらおしゃべりするときに話題の中にそこはとなくプロデューサーさんの話を織り交ぜて話しました。
こうすることで、気の回る幸子ちゃんにまゆがプロデューサーさんに好意を寄せている事を察して貰い、自然と身を引いて貰うか、あわよくば応援して貰おうという魂胆です。
我ながら少し卑怯な手段だと思いますが、お世話になった先輩である手前、できれば穏便に済ませたいんです。
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◆ZDnQS3y4DE
[sage]
2017/02/09(木) 17:33:28.05 ID:zZmqcFgIo
と、そんな事を考えながら幸子ちゃんとのおしゃべりを楽しんでからベッドに潜ったのが昨日の晩。この時幸子ちゃんはベッドを私に譲ってくれて、幸子ちゃんは横にお布団を敷いて眠りました。
私は慌ててベッドの横を見ます。いまのまゆはベッドに縛られて動けない状況です。もしかしたら私たちが寝ている間に悪い人が入ってきて、まゆを縛ったあとで幸子ちゃんが酷い目にあってるんじゃないかと思ったんです。
ところが、ベッドの横に敷いてあったはずの布団は片づけられていて、辺りを見渡しても荒らされた形跡はありませんでした
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◆ZDnQS3y4DE
[sage]
2017/02/09(木) 17:34:48.75 ID:zZmqcFgIo
「やっと目が覚めたようですね。」
その時、寝室の扉が開き、聞き慣れた声がまゆに話しかけました。扉の向こうには寝る前と同じパジャマ姿の幸子ちゃんが立っていました。
「よかった、無事だったんですね。」
まゆはとても安心しました。一度は最悪の事態も想像した相手が何事も無かったのですから。
ですが、次に彼女の口から出た言葉にまゆの頭は凍り付きます。
以下略
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◆ZDnQS3y4DE
[sage]
2017/02/09(木) 17:36:02.56 ID:zZmqcFgIo
どうしてまゆは幸子ちゃんを怒らせてしまったのでしょう。昨日のおしゃべりの内容を思い出します。
「もしかして、幸子ちゃんはまゆがプロデューサーさひゃひゃひゃ!」
言い終わる前に頰を抓られてしまいました。
「またです、あなたはいつでもプロデューサーさんのことばかり。今まゆさんの目の前に居るのはボクなんですよ。」
眉を寄せてまゆの目をのぞき込む瞳を前にまゆはもう何もいえません。
以下略
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◆ZDnQS3y4DE
[sage]
2017/02/09(木) 17:36:58.61 ID:zZmqcFgIo
「あの日、プロデューサーさんはボクの付き添いであの場に居たんです。あなたとのモデルのお仕事のために。」
「地方でのお仕事ですからね、さすがに中学生を一人で向かわせることはできませんから。」
「ボクはまゆさんのことをよく覚えていますよ。」
「どこかずうっと遠くの方を見ていて、儚げな表情を浮かべて、とても綺麗な人だと思いました。」
「手を繋いだり抱き合うようなポーズも取ったんですよ?ボクずっとドキドキしてて、まゆさんに見とれててカメラマンさんに注意されたこともありましたね。」
以下略
8
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◆ZDnQS3y4DE
[sage]
2017/02/09(木) 17:37:52.68 ID:zZmqcFgIo
「そういえばまゆさん、ボクの家に鏡が一つもないことにきがつきましたか?」
「こんなに自分のことをカワイイって言ってる子の部屋に鏡が無いなんておかしいと思いません?」
「まゆさんの本当の気持ちに気がついたとき。ボクはお腹抱えてのたうち回って笑い転げました。」
「その勢いで家中の鏡を叩き割ってしまったんですよ。おかげで毎朝不便でしかたありません。」
「だって滑稽でしょ?自分が人生に大きく関わったと思った相手が実は顔すら覚えていなくて。」
以下略
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◆ZDnQS3y4DE
[sage]
2017/02/09(木) 17:39:04.83 ID:zZmqcFgIo
「……あの、ごめんなさい。」
まゆは満面の笑みを浮かべてとても楽しげに私への想いを語る彼女にただただ謝ることしかできませんでした。
「謝らないでくださいよ……惨めな気分になるじゃないですか。」
そう言って幸子ちゃんはまゆの上にのしかかり、
「プロデューサーさんにも酷く当たり散らしてしまいましたからね、ちょっとお仕事にも影響が出てるんです。」
以下略
10
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◆ZDnQS3y4DE
[sage]
2017/02/09(木) 17:41:11.36 ID:zZmqcFgIo
以上です
Twitterの書き込みと他板のスレッドの書き込みから着想を得ました
ご清覧ありがとうございました
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:
名無しNIPPER
[sage]
2017/02/09(木) 17:57:35.32 ID:S+iKM1t+O
乙です!
12
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/02/09(木) 20:16:23.56 ID:dbUEfNvSO
なんでRで続きを書かないんですなかねえ(殺意)
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