過去ログ - ダイヤ「愛らしき口もと、目は緑」
1- 20
1:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:17:50.48 ID:mlWitlC6O
ラブライブ! サンシャイン!! のSSで、
ナイン・ストーリーズのパロディです。


SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:18:41.49 ID:TJH5cS99O
電話が鳴ったとき、強く磯の匂いが吹いた。それは裏手の内浦湾からのものか、
あるいは彼女たちから発されたものか。

果南「いっそ出ないでおこうか」

以下略



3:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:19:28.78 ID:TJH5cS99O
果南は、黒髪の女が身体を支えている腕の肘の上あたりに左手を潜り込ませ、上へ上へと指を動かし、
二の腕と胸のなま温かい肌の間にその手を差し込んでいった。

逆の手で枕元にあった携帯をタップすると、じっとりと湿った声が耳の奥で反響する。



4:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:20:10.08 ID:TJH5cS99O
千歌「果南ちゃん? もしかして寝てた?」

果南「千歌? どうしたの?」

千歌「寝てた?」
以下略



5:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:21:22.56 ID:TJH5cS99O
一瞬だけ頰から携帯を離し黒髪の女を見やる。
女は、右腕を突いて起き上がった格好のまま携帯の主を見守っていた。
その目は、警戒や思案の色もなく、ただ見開いているといった感じで、
大きさも持ち前の大きさなら、色もまた持ち前の色を湛えているばかりだった。

以下略



6:名無しNIPPER[sage]
2017/02/10(金) 03:22:14.75 ID:9BrI59em0
ライバーはパロディー好きだな


7:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:22:49.32 ID:TJH5cS99O
果南「そう、実は見てないんだよ。本当言うと、わたしは今夜何一つ見てないんだ。
中に入ったとたん、曜に取っ捕まってさ、採寸を取るとか言ってさんざん着せ替えられたよ。
それで、どうしたんだい? ダイヤが行方不明にでもなった?」

千歌「知るもんか。わたしには分かんないよ。ダイヤさんを知ってるでしょ? 
以下略



8:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:24:58.21 ID:TJH5cS99O
果南「まあ、大方、鞠莉がどこかに誘ったんじゃないかな。
大丈夫だって、流石にダイヤも恋人の誕生日は忘れてないでしょ。いまにご機嫌で千歌んちに−−−−」

千歌「わたしは、ダイヤさんがどっかの女の子が引っかけたんじゃないかって思うんだ。
あの人、目を話すとすぐ女の子といちゃつくんだもん。ダイヤさんなんて嫌いだ。
以下略



9:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:26:16.48 ID:TJH5cS99O
果南「そっか。いいから、気を楽に持つんだ−−−−聞こえてる?」

千歌「ごめんね、果南ちゃんを一晩中寝かさないでいるんだよね、わたしのすることはなにもかも−−−−」

果南「そんなことはもう考えるなって。わたしの睡眠時間はこのところ平均4時間くらいのものなんだから。
以下略



10:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:27:24.78 ID:TJH5cS99O
果南「そりゃあ千歌が来るのは大歓迎だけど、正直言って、ちゃんと腰を落ち着けて、
気を楽に持って、ダイヤが戻るのを待ってたほうが良いと思うよ。正直そう思うな。
ダイヤがいざ戻ってきたときに千歌がわたしのところにいたらさ、またややこしいことになるんじゃないかな」

千歌「そうかな。わたしはもう分かんないや」
以下略



11:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:28:35.07 ID:TJH5cS99O
ダイヤ「千歌さんはなんと仰ってました?」

すかさず黒髪の女が訊ねた。果南は枕元からオレンジ・ジュースの注がれたコップを取った。
コップはふたつあって、どちらが自分のものか一瞬迷ったけれど、過たず自分のものを選べた様である。
一口飲んでから深く息をついた。
以下略



12:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:29:39.05 ID:TJH5cS99O
ダイヤ「天晴れですわよ。あなたは素晴らしかったわ。それに比べて私はペシャンコ。
完全にペシャンコですわ。ねぇ、私を見てください!」

果南「うぅん、冷静に考えると二進も三進もいかない状態だね。やっちゃったかな。
まるで突拍子もないもんだから、考えようにも−−−−」
以下略



13:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:30:14.35 ID:TJH5cS99O
ダイヤ「いいえ、あなたは天晴れでした。私のほうはてんで犬にも劣る女の感じです」

果南「とにかく、面倒なことになっちゃったな。確かに千歌は今や大変な−−−−」

突然電話が鳴り出した。
以下略



14:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:31:13.12 ID:TJH5cS99O
果南「もしもし?」

千歌「果南ちゃん? もう寝た?」

果南「いや」
以下略



15:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:32:05.41 ID:TJH5cS99O
千歌「そうなんだ。ついさっき来てくれたばかり。果南ちゃんと話してから10秒くらいだったかな。
今お手洗いに行ってるから、その間に電話しておこうと思って。ホントにありがとう、果南ちゃん。
あ、寝てたんじゃないよね?」

果南「いや、いいよ。わたしはただ−−−−いや、寝てなんかいないよ」
以下略



16:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:32:42.39 ID:TJH5cS99O
千歌「これは正直言って沼津って町のせいだと思うな。
だから考えるんだけど、大人になったらさ、ダイヤさんと上京しようかなって。
ダイヤさんはμ’sが大好きだから、例えば秋葉原なんかに行ったら有頂天になって喜ぶと思うんだ」


17:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:33:34.37 ID:TJH5cS99O
千歌「分かるでしょ、つもりその−−−−果南ちゃんは別だけど−−−−この片田舎でわたしの知ってる人たちは、
みんなノイローゼみたいなものだからさ。分かるでしょ、わたしの言う意味?」

果南は答えなかった。かざした手の下で、その目は閉ざされていた。

以下略



18:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:34:34.70 ID:TJH5cS99O
果南「あのね、千歌」

果南は額の手を取りながら口を挟んだ。

果南「急にひどく頭痛がしてきたんだ。どうしてこんなことになったのか、見当もつかないけれど。
以下略



19:名無しNIPPER
2017/02/10(金) 03:35:29.81 ID:TJH5cS99O
そして再びオレンジ・ジュースを−−−−それは女のだったけれど−−−−を取り上げると、
口に持って行きかけたが、コップは指の間から滑り落ちた。
落ちた先が布団だったからか、ガラスのぶつかる音はいっさいしなかった。

黒髪の女は染みを作るまいとして、果南が持ってきたティッシュ・ペーパーに手を伸ばしたが、
以下略



19Res/9.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice