過去ログ - 魔王「この空とともに旅をしよう」
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2: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:03:05.04 ID:Q8G1HzKN0
兵士B「げっ! これは……!」
兵士A「何だ兵士A。安易に奇声など発して武官としての心構えがなっとらんぞ」
兵士B「で、でもぉ」
3: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:06:09.49 ID:Q8G1HzKN0
男「あ、いや」
兵士A「この者に元帥閣下の屋敷までご案内させますので、どうかご容赦のほどを」
男「いやいや、元帥の家の場所は知っているので、それには及びませんよ」
4: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:07:37.28 ID:Q8G1HzKN0
男「待ってください。一人で歩いて行きますから、お気遣いは無用です」
兵士A「そうはおっしゃるが、王都は外部の方が一人で歩くにはあまりに危険すぎますので……」
男「まさかそんな」
5: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:09:15.74 ID:Q8G1HzKN0
兵士A「隣国といえば、鉱山の国ですかな。あそこの剣ならさぞかし良質な剣でしょうね」
兵士B「試しに抜いてみてくれませんかぁ?」
兵士A「ばっ……! 何をお願いしているのだ兵士B」
6: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:19:14.82 ID:Q8G1HzKN0
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戦士「あれが魔王城……」
7: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:21:18.96 ID:Q8G1HzKN0
戦士「で、どうすんだ? 早速乗り込むか?」チャキッ
僧侶「準備は万端です!」グッ
魔法使い「……」コク
8: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:24:12.02 ID:Q8G1HzKN0
戦士「なあ勇者」
勇者「何だ?」
戦士「勇者は『青空』てえのを知っているか?」
9: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:26:06.15 ID:Q8G1HzKN0
僧侶「私たちは、勝てるんでしょうか?」
戦士「んあ!? 『勝てるか』じゃなくて『勝つ』んだろうが。俺たちはこれまでもそうやって戦ってきたじゃねえか」
僧侶「でも、魔王はボスです。しかも一回限りの勝負で、小さなミスも許されません」
10: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:28:45.11 ID:Q8G1HzKN0
魔法使い「後味が悪かったのは対人戦ばかりよ」ボソ
勇者「そんな戦いで俺たちは腕を磨き、勝ち方を学び、折れない心を育んだ」
勇者「魔王には恐らく魔力を含めた『腕』しかない。だからこそ、俺たちが勝てるんだ」
11: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:30:28.75 ID:Q8G1HzKN0
戦士「だがな、今みたいに心が折れた奴を立ち直らせることができるのは勇者だけだ」
戦士「そのバカでかい両手剣とか、そんなことは関係ねえ。俺たちは勇者がいたからこそ、ここまで来れたんだ」
勇者「ああ、ありがとう」
12: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:31:40.21 ID:Q8G1HzKN0
勇者「友達?」
僧侶「私たち一行が王都で神の祝福を受けたときに、祝福する側として同席していたんです」
僧侶「私が王都に出てきて以来の友達なんです」
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