過去ログ - 魔王「この空とともに旅をしよう」
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7: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:21:18.96 ID:Q8G1HzKN0
戦士「で、どうすんだ? 早速乗り込むか?」チャキッ
僧侶「準備は万端です!」グッ
魔法使い「……」コク
8: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:24:12.02 ID:Q8G1HzKN0
戦士「なあ勇者」
勇者「何だ?」
戦士「勇者は『青空』てえのを知っているか?」
9: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:26:06.15 ID:Q8G1HzKN0
僧侶「私たちは、勝てるんでしょうか?」
戦士「んあ!? 『勝てるか』じゃなくて『勝つ』んだろうが。俺たちはこれまでもそうやって戦ってきたじゃねえか」
僧侶「でも、魔王はボスです。しかも一回限りの勝負で、小さなミスも許されません」
10: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:28:45.11 ID:Q8G1HzKN0
魔法使い「後味が悪かったのは対人戦ばかりよ」ボソ
勇者「そんな戦いで俺たちは腕を磨き、勝ち方を学び、折れない心を育んだ」
勇者「魔王には恐らく魔力を含めた『腕』しかない。だからこそ、俺たちが勝てるんだ」
11: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:30:28.75 ID:Q8G1HzKN0
戦士「だがな、今みたいに心が折れた奴を立ち直らせることができるのは勇者だけだ」
戦士「そのバカでかい両手剣とか、そんなことは関係ねえ。俺たちは勇者がいたからこそ、ここまで来れたんだ」
勇者「ああ、ありがとう」
12: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:31:40.21 ID:Q8G1HzKN0
勇者「友達?」
僧侶「私たち一行が王都で神の祝福を受けたときに、祝福する側として同席していたんです」
僧侶「私が王都に出てきて以来の友達なんです」
13: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:33:17.34 ID:Q8G1HzKN0
−−−−−−−
勇者「みんな、この門の扉を開けたら後戻りはできない。いいな」
戦士・僧侶・魔法使い「「「ああ」」」
14: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:36:03.88 ID:Q8G1HzKN0
勇者「俺たちの中に魔王サイドのスパイがいるとでも言うのか? そんな陳腐かつチープな心理戦に惑わされるとでも思ってるのか!」
門番「クフフ。ではある男の話をしよう」
戦士「……」
15: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:37:52.70 ID:Q8G1HzKN0
勇者「なっ……」
僧侶「そんな……」
戦士「…………」
16: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/02/13(月) 00:39:46.36 ID:Q8G1HzKN0
戦士「当時、貴様には婚約者がいたじゃねえか……!」
戦士「貴様から魔王討伐隊の話を聞いた後、俺も魔王戦のことを色々調べたんだ」
戦士「ここ50年の間、ほぼ10年間隔で魔王討伐隊が送り込まれているが、正常な状態で帰還した者はゼロだった」
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