3: ◆yZNKissmP6NG[sage]
2017/02/14(火) 19:13:41.25 ID:XdM+YPyno
果南「――――」
友チョコだよ。やだなぁ、変な勘違いしないでよ。他の子にあげたのとおんなじだよ。
笑いながら、そう言ってしまえばよかったのに。
言葉が、喉の奥から出ようとしない。
それを言ってしまえば、とても大切ななにかを裏切ってしまうような気がしたから。
だけど、その逡巡は、とても聡い鞠莉になにかを思わせるには十分な時間。
鞠莉「ふぅん。そっか」
果南「いやいやいや、なにか勘違いしてない? 鞠莉。それは別に、」
鞠莉「はい、私からもHappy Valentine」
果南「え? ……あ、えっと」
ひょい、と。
なんのためらいも、感慨もなく。
鞠莉もまた、きれいな包みを私に差し出す。
果南「……ありがと」
なんだか拍子抜けしたような気分。
なぁんだ、私が勝手に深読みしただけか――
鞠莉「あ。本命だから、それ」
果南「――――っ」
――この子は、本当にずるい。
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