過去ログ - ボクが如何にしてまゆさんの緊縛姿に向き合うのか(デレマスSS)
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13:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:36:10.28 ID:3U8mubQeo

 閑話休題。



14:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:36:36.66 ID:3U8mubQeo
 しかしこれは、と幸子はがんじがらめになったまゆを見て思案する。
 思った以上にリボンが複雑に絡まってしまっている。鞄の中で剥き出しで放り込んだイヤホンでもここまで複雑に絡むことはないだろう、というくらいに。
 大方、最初に絡ませてしまったときに暴れまわって余計に面倒くさくしてしまったのだろう。人間、パニックになってしまえばなかなか冷静に行動ができなくなる。ましてまゆであれば尚更だ。


15:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:37:07.08 ID:3U8mubQeo
「まあいいでしょう、これほど絡んでいれば頭を使うよりもまずは適当にほぐしていくほうがどうにかなります」

「ええ……?」

 なんだかんだ言って幸子だって中学生である。あまり細かく気にしすぎない。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:37:40.82 ID:3U8mubQeo
「ひうっ……!」

 女性らしく柔らかい、しかし余計なものはまったくついていないまゆのお腹にリボンがぎゅっと食い込む。しかしまるでほどける様子はなくて、どこかが緩んでいるという感じも見当たらない。
 これはなかなか手強いぞと幸子もムキになってさらに別の場所を引っ張るも。

以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:38:06.94 ID:3U8mubQeo
 余計に別の部位が食い込む。どこを引っ張ればどこが連動して動くのか、それすらも見分けがつけられないほどの絡まりかたには幸子も苦笑いを浮かべる。
 苦笑いである。
 愉しそうに笑ってはいない。
 まさか、まゆが困る姿を──リボンを引っ張るほどに反応するまゆの姿を楽しむほどに幸子は歪んでいない。サディスティックではない。財前時子ではない。

以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:38:33.26 ID:3U8mubQeo
 どちらかと言えば幸子の脳内にあるのは『あれ、この光景見られたら人生詰むのでは?』みたいな、物凄く真っ当なものである、ということを幸子の名誉のためにも主張しておかなければならない。

 こんなところを見られた日には事務所中に、輿水幸子は佐久間まゆを縛って愉悦に浸るド変態ガールだという噂が広がってしまうことは間違いない。
 もしもそんな噂が美穂さんの耳に入ってしまえば──!


19:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:39:00.15 ID:3U8mubQeo

『幸子ちゃん……凄い変態さんだったんだね。ううん、たとえどんな幸子ちゃんでも、私は気にしないから』



20:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:39:27.29 ID:3U8mubQeo
 物凄く明後日の方向に気を遣われるのが目に浮かぶ……!
 気持ち悪い、と言われるよりもある意味心にくるものがある。美穂にそんな気をつかわせなければならないというだけで罪悪感で死んでしまいそうになる。
 それだけは避けなくてはいけない。


21:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:39:53.80 ID:3U8mubQeo
 そのためにもこのリボンを早く何としてでもほどかなくてはいけない、と焦る幸子はますますもって強引にまゆに絡まるリボンを引っ張る。

「さ、幸子ちゃ、強引、すぎっ、んんんっ──だ、だめですぅぅ!」

 まゆが何処かへ達した、そのとき。


22:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:40:20.82 ID:3U8mubQeo
 ガチャリと、外界と隔たれた世界を解放する扉が開く音がした。

「おはようございえええええええ!?」

 あ、人生終わりましたね。吊ろう。
以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:40:47.30 ID:3U8mubQeo
幸子がふらふらと心神喪失状態で首を吊るのに都合のいいロープを見つけてきたときにはリボンから解放されきちんと洋服を着たまゆが正座させられていた。
 腕を組んでそのまゆを見下ろすのは美穂だ。
 お説教中、と言った様子だ。


24:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:41:13.66 ID:3U8mubQeo
「まゆちゃん、ここは小さな子たちもいる場所なんだから、悪い影響を与えるようなことをしたらいけません」

「はい……そのとおりです……」

「私たちは年上として年下の子たちにはお手本となるようにしないといけないのはわかるよね」
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:41:39.90 ID:3U8mubQeo
 美穂のもっともな言葉に、まゆはがっくりと膝をついて打ちひしがれる。
 確かに、いくらプロデューサーが大変な人間だとしても喜ぶよりもまず戸惑うだろう。まさか喜び勇んで裸リボンにダイビングしたりした日には国家権力にお世話になることだろう。
 それでも喜んで飛び込みそうなところがプロデューサーさんの恐ろしいところですのね、とまゆが説教される姿に冷静さを取り戻した幸子は思った。


26:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:42:06.56 ID:3U8mubQeo
「戻ってたんだ、幸子ちゃん。入れ替わりに走って出ていっていたけど……ところでどうしたの、そのロープ?」

「えっと……そう、そうです。最近ロープ集めに凝っていまして」

「そ、そうなんだ……渋い趣味だね」
以下略



27:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:42:33.72 ID:3U8mubQeo
「ごめんね、幸子ちゃん。まゆちゃんも少し考えが足りなかっただけで、悪気があったわけじゃないから」

「いえ、まあ悪気があってとは思っていませんし……それにボクも焦っていて考慮不足でした。無理にほどくよりも、美穂さんのようにハサミで切ってしまえばよかったんですよね」


28:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:43:00.12 ID:3U8mubQeo
 まゆの地獄のように絡んでしまったリボンがとれているのは、美穂がハサミで容赦なく切ったからである。リボンだった残骸はゴミ箱に捨てられている。
 もったいないが既に使い物にならないほどに縺れていたり、短くなってしまっているのでそれは仕方がない。


29:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:43:27.10 ID:3U8mubQeo
「あはは、幸子ちゃん、普段はしっかり者なのにたまに抜けているよね」

「た、たまに隙を見せるくらいがボクのカワイさを引き立てるんですよ!」 

「うんうん、そうだね。カワイイカワイイ。幸子ちゃんはとってもカワイイね」
以下略



30:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:43:53.13 ID:3U8mubQeo
 後日談。或いはオチ。

「はっ、そうです、裸にリボンがダメなら水着にリボンならいいのでは? うふふ、まゆのリボンがエキサイトしてますよぉ」

「バカなんですか?」
以下略



31:名無しNIPPER[sage]
2017/02/14(火) 22:45:06.40 ID:RIQyL6NAO
おう乙
この可愛さと面白さ全開の雰囲気が良いね


32:名無しNIPPER[saga]
2017/02/14(火) 22:46:43.87 ID:3U8mubQeo
バレンタインだ、何か書こうと思って書き出したのにどうしてこうなった。
トッポでも食べて頭冷やします。
それでは



33:名無しNIPPER[sage]
2017/02/15(水) 10:03:45.82 ID:no9MO3Yf0

縛り上げた女体を責めるのに定評のある女、団幸六


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