過去ログ - バレンタインと142's【モバマス】
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5: ◆S6NKsUHavA[saga]
2017/02/15(水) 00:55:31.69 ID:1QgkRSw80
 最終的に、最初に回った店舗も合わせてほぼ二周した三人は、へとへとになりながらもそれぞれこだわり抜いたチョコを買うことが出来た。途中から効率が悪いと踏んだ幸子の提案でバラバラに店舗を回ったため、誰がどんなチョコレートを買ったかは分からないままだ。

「フフーン! ボクにふさわしい、超絶カワイイチョコレートが買えました! 小梅さんはいかがでしたか?」
「私も、良いのが買えたよ……ふふ……」
「な、なんか笑顔が怖いですねぇ……ちなみに、どんなものを?」
「……ゼリーの目玉をはめ込んだ、髑髏型のチョコレート……」
「ふぎゃー! よ、予想の遙か上を行きますね……」

 小梅の選択に震えながらも、幸子は輝子にも話を向ける。

「輝子さんはいかがでしたか? イメージ通りのチョコレートは、ありましたか?」

 そう尋ねると、輝子はゆっくりと頷いた。

「うん……プロデューサー、喜んでくれるかな……」

 ほんの少し心配そうな顔で、輝子。幸子は拳を握りしめると、彼女の前でぶんぶん振り回しながら言った。

「輝子さんがあれだけ頑張って選んだチョコですよ! 喜ばなかったらボクがお仕置きしてあげます!」
「じゃ、じゃあ、私もお仕置き、しちゃおうかな……ふふ」
「あの、小梅さんが言うとなんかこう、シャレにならない雰囲気が……と、とにかく、プロデューサーさんが帰ってしまわないうちに、早く事務所に行って渡しちゃいましょう!」
「う、うん……!」

 幸子の提案に大きく頷いて、輝子は再び表情を緩めた。

 そうだな。きっと、喜んでくれるよな。
 人生初の、バレンタインのチョコレート。
 いっぱい勇気を振り絞ったから、今日だけは、ちょっとだけリア充気分で。



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