1: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:33:31.91 ID:4Dy0C6/9o
平和な昼下がり
男「講義もバイトもない日の大学生は暇だな……」
プルルルッ
男「電話? 誰からだろ」ガチャッ
男「はい?」
??「あーもしもし? アタシアタシ!」
男「あたし? 誰?」
??「覚えてない?中学校の頃一緒だった…」
男「すみません、ア・タシって名前の友達は中学にいません、さようなら」ガチャッ
男「たく、オレオレ詐欺の派生詐欺か? 暇人もいるもんだな……ブーメランだ」
プルルル……
男「懲りてないな、少しからかってやるか」ガチャッ
女詐欺師「あー、アタシアタシ……じゃなくて! ア・タシって何だよ中国人かよ! そーじゃなくて、中学の頃クラスが一緒だった女よ!」
男「ああはい、でも俺の中ではもうアナタはア・タシという人物で固定されてしまいました。これから新しい関係を築いて行きましょうよ、過去のことは忘れて」
女詐欺師「なんでよ!? ……って、突っ込んでたら先進まないからスルーするわ」
男「はい結構です。ところで、僕に電話してきたのはまさか自己紹介する為……とか、そんなくだらない理由じゃないですよね?」
女詐欺師「ああ、……実はね、折り入って頼みがあるの」
男「ほう? 話してみてください」
女詐欺師「あのね、新規事業を立ち上げてみようと思うの。それで、運営資金を貯めてたんだけど、少しだけ足りないのよ」
男「なるほどね、それで僕に貸して欲しいと」
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2: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:34:37.30 ID:4Dy0C6/9o
女「そうそう……」
3: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:35:30.39 ID:4Dy0C6/9o
プルルル……
男「はいっ!」ガチャッ
4: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:38:46.23 ID:4Dy0C6/9o
男「それで? どうしても金が欲しいと言うならくれてやらないことも無いけど?」
女詐欺師「え? ほんと!?」
5: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:40:32.09 ID:4Dy0C6/9o
女詐欺師「……わ、分かりました。土下座します」
男「そうそう、それでいいんだよ!」(ま、今のは咄嗟に調べたネットのなんちゃって知識で、ほとんど嘘なんだけどね!)
6: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:43:00.76 ID:4Dy0C6/9o
男「はぁ……君ホントに詐欺師なの? 素人の僕から見ても少し不安なんだけど? たしかに僕は『その場で土下座』とは言ったけども、どこの『その場』とか明確な場所は指定してないでしょ? という訳で、あなたには今から〇〇駅まで来てもらいます。詳しいことはそこで落ち合って話しましょう。まぁ自由意志によるものだから、別に来なくてもいいけどねー」
女詐欺師「〇〇駅……!? ここからじゃ結構遠いわよ! ていうかどうせ行かなきゃ通報するんでしょう!?」
7: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:45:42.97 ID:4Dy0C6/9o
2時間後、〇〇駅にて
男「……」(そろそろ2時間が経つな……まあ別に、来なかったからって通報はしないつもりだけど、少しつまらなくなっちゃうかな……)
8: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:46:56.12 ID:4Dy0C6/9o
女詐欺師「あなたが、声の主ですか……なかなか幼いですね」
男「幼い言うな、これでも20越えてる大学生だわ」
9: ◆Y8plEBdF6c[saga]
2017/02/19(日) 15:48:37.59 ID:4Dy0C6/9o
女詐欺師「あ……そうなんですか?」
男「うん! 相手に毎分嫌がらせしてストレス貯めて自殺に追い込む程度だから全然問題ないよ!」
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