過去ログ - 肇「変わり始める日へ、或いはごっこと呼ぶ日へ」
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16: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/02/28(火) 22:22:58.09 ID:NqVZ2v2AO



そのまま私は一人でまた練習しようとレッスンルームへ入ります。
いつかと同じように、鷺沢さんが一人で練習していました。
彼女も、凄いですね。
私が言えた事ではありませんが、一人でずっと苦手な事に挑んでいるなんて。


以前よりも、格段に上手くなっていて。
ところどころまだ朧げな箇所でも、笑顔は崩れずに。
ずっと一人で練習した、その成果でしょうか?


「練習、よければ付き合いますよ?」


「…あ、肇さん…すみません、そろそろ私は…」


「あ、そうでしたか。お疲れ様でした」


そんな、ありきたりな会話。
そこで、終わりにすれば良かったのに。


「この後、何か予定があるんですか?」


そう、尋ねてしまって。


「はい…ユニットの方々と夕食を…」


「…え?鷺沢さん、ユニットに…?」


「はい…自由過ぎて、振り回されてはいますが…とても、楽しい方々で」


ぴぴぴっ、ぴぴぴっ


「…ふふっ。すみません、それでは…お疲れ様でした」


おそらくユニットのメンバーに呼ばれたのであろう鷺沢さんの後ろ姿を、私は呆然と眺めていました。
当然、その後の私は練習に集中できず。
ただただ、時間だけが流れてゆきました。




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