過去ログ - 小関麗奈「今日はレイナサマの勝ちね」南条光「ま、まだだ!」
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42: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:08:34.48 ID:4fMEElnd0

 その時であった。
 光は、男児三人の後ろで、先ほど通り過ぎた白い家の門がゆっくり開くのを見た。

 白い家――猛犬注意の看板が立っていた白い家だ。
以下略



43: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:10:17.17 ID:4fMEElnd0

 その門から現れたのは体高が五十センチはあろうかというブルドックであった。
「ガァアるるる」と地響きのように唸りながら、ドッス、ドッスと向かってくる。
 決して速くはないが、遅くもない。
 小型のトラックほどはあるんじゃないかという迫力で確実に近づいてくる。
以下略



44: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:10:45.34 ID:4fMEElnd0

「みんな、急げ! がんばって走るんだッ」
 光が檄を飛ばす。

「そうよ、アンタたち、必死に走んなさい!」
以下略



45: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:11:16.18 ID:4fMEElnd0

 それを聞いた麗奈は「はぁ?」という表情になる。

「それは――「ダメだッ!」」

以下略



46: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:11:47.83 ID:4fMEElnd0

 イタズラ至上主義の小関麗奈。
 自称正義の味方の南条光。

 麗奈にしてみれば、いわば天敵。
以下略



47: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:12:13.11 ID:4fMEElnd0

 麗奈から仕掛けた、言ってしまえば悪ふざけの産物でしかないこれに
 ――南条光は全力でつきあっている。

(コイツも案外、アタシと――)
以下略



48: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:14:24.31 ID:4fMEElnd0

「だ、大丈夫か? レイナ」

「平気よッ! 聞きなさい、アンタたち。これを諦めることなんてできない」

以下略



49: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:14:50.04 ID:4fMEElnd0

 既にビルの並ぶ大通りに出ている。
 ブルは速度を緩める様子もなく、追いかけてくる。
 五人は必死の思いで疾走する。
 行き交う人々はそんな五人に怪訝な目を向け、一匹を見て目を丸くした。
以下略



50: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:15:25.41 ID:4fMEElnd0

 入り組んだ道を駆ける五人を、左右のビル璧が圧迫的に見下ろしている。
 ブルも「ぶぅじゅるううう」と鼻を鳴らして一行を追い駆ける。
 徐々に距離が離れてきた。

以下略



51: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:15:51.90 ID:4fMEElnd0

 聞き返した麗奈へ、代わりにポッチャリが返事をする。

「この路地、昔からヤバいんス。ヌシがいるんッスよ。勝手に入って騒いだら、どうなるか……!?」

以下略



52: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/02/26(日) 21:16:23.78 ID:4fMEElnd0

 さすがに、光も麗奈も疲労の色が濃い。
 男児三人は限界が近そうに苦悶の表情を浮かべている。

 五人が十字路を走り抜けた時である。
以下略



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