過去ログ - 木場真奈美「カッコイイより」菊地真「カワイイを!」
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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:40:33.59 ID:VC9IP/fR0

 不思議そうに首を捻る真奈美。真も、そんな彼女の言葉に「そういえばそうだなぁ」と心の中で同意する。

「まぁ、プロとして与えられた仕事はキチンとこなしたつもりだよ。ただここで、一つ疑問が生まれてね」

以下略



3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:42:58.53 ID:VC9IP/fR0

 そこまで言うと、真奈美はテーブルに置かれたコーヒーカップを手に取った。
 
 両目をつむり、静かに口をつける姿はスマートな所作と相まって確かにカッコイイ。
 思わず真が見惚れていると、真奈美が急に瞼を開き、ジロリとした視線を彼女に向けた。
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4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:45:22.99 ID:VC9IP/fR0

「ズバリ聞こう。君は、カワイイかい?」

 瞬間、真は声にならない声を上げてその上体を仰け反らせた。雷に打たれたような衝撃。
 それは彼女の禁忌に触れる質問。物事の核心を「これでもか!」というほどに的確に貫く言葉の槍。
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5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:47:04.48 ID:VC9IP/fR0

「もう一度聞こう……君は世間一般から、どんな目で見られていると感じてる?
 カワイイアイドル菊地真か? それともカッコイイアイドル菊地真か?」

「あ、あぁ……言わないで、そ、その話題を深く掘り下げないで……!」
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6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:48:23.67 ID:VC9IP/fR0
===

「だがしかし、君が一部ではカワイイと呼ばれていることも知っている」

 真奈美の言葉に、顔を伏せたままで真がピクリと反応する。
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7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:50:06.51 ID:VC9IP/fR0

「へ、へへっ……そ、そんな風に思われてるんですか?」

「まぁ、私が聞いて回った限りはそうだな」

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8: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:51:19.64 ID:VC9IP/fR0

 二人の間に、再び沈黙が訪れる。

 若干の憂いを帯びた両者の姿は、見る者が見れば「し、渋カッコイイ!」なんて興奮しそうなほどに決まっていたが、
 二人が求めるのはあくまでもカッコイイでは無くカワイイなのだ。
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9: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:52:58.61 ID:VC9IP/fR0
===

 数分後、真奈美に呼び出された人物が食堂へ姿を現した。
 彼女は真たちの座るテーブルに駆け寄って来ると、人懐っこい笑顔で挨拶する。

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10: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:54:59.82 ID:VC9IP/fR0

「ちょ、ちょっと待って下さいよ。真奈美さんが呼んだ助っ人って、友紀のことなんですか!?」

「助っ人! いーい響き!」と上機嫌になる友紀をしり目に、真奈美が「いや、彼女は違う」と首を振る。

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11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/03/08(水) 20:56:49.50 ID:VC9IP/fR0

「真は、もちろん知ってるな。彼女こそ二人目の参考人である永吉――」

「昴なら、友紀と違って納得です。確かに彼女はカッコイイだけじゃない、女の子らしい可愛さも持ってますから」

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