過去ログ - 【安価とコンマ】行き当たりばったり幻想郷生活四日目
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987:名無しNIPPER
2017/04/04(火) 06:29:05.81 ID:k4D60RXh0



どちらか一人が犠牲になって落ちる? そんなことしたら犠牲となった人は……
 なにしろ底が見えないほどの高さなのだ。そんなことをしたら犠牲となった人は助からないだろう。そして何よりも悪質なのは、それをチームを作った人間同士で行うということだ。確かにどちらか一方が名乗りをあげれば試練と呼ばれたこのゲーム自体はすぐに終わるだろう。自己犠牲と言えば聞こえはいいかもしれないが、要はその人物の死によってもう一人が助かるという訳だ。
……ふざけてる
 自分の体にものすごい力が籠っているのが分かる。なんで気が付けばこんなところにいるのだろうとかどうやったのかなどと言う考えはとっくの昔に無くなっていた。今はただただ命をもて遊んでいるとしか思えないゲームマスターに対する怒りが沸々とこみ上がってくる。
『制限時間は一〇分間。その間にどちらも飛び降りないということがあれば、例によって二人ともお仕置きになるのでくれぐれも注意してくださいね。それじゃあ頑張ってください』
 そんなふざけたアナウンスを最後に、プツンとスイッチをオフにしたような音が響いたと思えば、静けさが辺りを支配する。そして何もなかった空中に六〇〇という数字が表れ、その数を一つずつ減らしていく。
 剛の方を見れば、彼もまた怒りをこらえているのか握りこんだ手を震わせて、何かを考え込むようにして下を向いていた。薄暗く、下を向いていたためその表情までは窺えなかったが、いたずらに暴力をふるうようなやつを許しておけない剛のことだ。きっと今のルールを聞いて般若のようなものすごい表情をしているに違いない。


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