過去ログ - アンリエッタ「サイト卿をしばらくお貸し下さいまし」ルイズ「はああああぁあ!?」
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42:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:11:29.60 ID:pG2FZOCP0
地下室に入ってまず驚いたのは、部屋が氷漬けだったことだ。
その原因は、こちらに背を向ける形で座っているタバサに他ならないだろう。
しばらく見ないうちに随分髪が伸びた。
ショートカットがトレードマークの彼女の青い髪は、背中の中程まで隠す程となっている。

以下略



43:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:13:56.43 ID:pG2FZOCP0
訪ねてはみたものの、彼女らの乱れた髪や、ところどころ破れた衣服を見れば、喧嘩をしていたことなど一目瞭然だった。

幸いなことに、皆、大きな怪我をしている様子はないようだ。
サイト達が来る前にアンリエッタが水魔法で治したのだろう。

以下略



44:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:16:01.54 ID:pG2FZOCP0
タバサ「……トリステインの女王が裏切ったから」

タバサは彼女にしては珍しく、怒気を含んだ声音で、そう吐き出した。
ティファニアもそんなタバサに同調するかのようにコクコク頷く。

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45:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:20:12.98 ID:pG2FZOCP0
シエスタ「あらあら、まあまあ。これはこれは……仕方ありませんね」

互いに反目し合う来訪者3人と、その全員を排除したいルイズ。
このままでは終わりの見えない、三つ巴の泥沼的展開に陥ると判断したシエスタは、即座に間に割って入った。

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46:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:23:32.83 ID:pG2FZOCP0
そんなこんなで伯爵夫人のお許しが出たこともあり、ようやく本来の目的に向け、物語が動き始めた。

もっとも、その本来の目的を望んでいるのは、ルイズ以外の来訪者達であったが。

ルイズ「ふんっ」
以下略



47:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:25:53.65 ID:pG2FZOCP0
確認の意味を込めて尋ねると、既にスイッチが入ってしまった様子のアンリエッタが、そのようなことを言ってサイトにしなだれかかった。

密着すると女性特有の甘ったるい香りが漂ってきて、サイトは脳みそが痒くなる。
女性特有の、などと言ったが、アンリエッタのそれは特別に濃厚だ。
ルイズにして「色気だけは一人前」と言わしめる女王の、そのむせ返るようなフェロモンは、サイトの理性を一瞬で刈り取る力があった。
以下略



48:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:29:20.16 ID:pG2FZOCP0
デルフ「お前さんって奴は、いつも面白れぇことに巻き込まれてやがんな」

サイト「別に好きで巻き込まれてるわけじゃ……って、それより、ここはどこなんだ?デルフ、お前は本当にお前なのか?」

いつものようにカラカラと笑うデルフに、こちらもつい、いつもの調子で返してしまったが、慌ててこの白い世界と、突然帰ってきた相棒デルフリンガーについて尋ねた。
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49:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:33:26.25 ID:pG2FZOCP0
咎めるようなその口調に、サイトは戸惑いながらも、自分の置かれた状況を説明する。

サイト「いや、俺は聖戦の後、ルイズと結婚したんだよ。だから、今のこの状況は、いわば不倫であってだな……」

デルフ「はっ!相棒……お前さん、いつからそんな腑抜けになっちまったんだ?結婚だとか理由つけて、結局びびってるだけなんだろ?」
以下略



50:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:35:39.89 ID:pG2FZOCP0
アンリエッタ「あの……?」

サイト「え?ここは……?」

気がついたら目の前に心配そうにこちらを覗きこむアンリエッタの姿があった。
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51:名無しNIPPER[sage]
2017/03/13(月) 02:37:29.73 ID:pG2FZOCP0
アンリエッタとの初夜に始まり、それからひと月余りに渡って繰り広げられた情事の詳細については、その場に立ち会ったメイドのシエスタにより、日記という形で克明に書き記された。

『伯爵付きメイドが見た地下室の夜』

と、名付けられたその日記によると……
以下略



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