過去ログ - 三船美優「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 20:27:19.94 ID:Yk9lZ5Aq0
「どこに行くんですか?」

 私がポストから立ち去ろうとすると後ろから声をかけられました。

「……どこでしょうね」

 今、一番聞きたくない人の声でした。せっかく諦めたつもりだったのに、声を聞いたら諦められなくなってしまいます……。

「……」

 Pさんは無言のままで私の事を見据えています。相変わらず冷たい無表情なままで。

「ご迷惑をおかけしました……」

 頭を下げたところで今回の件が無くなるわけじゃないです。Pさんに……プロデューサーさんにかけた迷惑は計り知れないと思います。

「……」

 頭を上げると、やはり先ほどと同じ冷たい無表情なままのプロデューサーさんが居るだけで、他にはなにもありませんでした。月もどこかへ行ってしまい、夜の闇ばかりが広がっています。

「……私は」

 言うつもりはなかったんです。でも、これで最期なら……最期のワガママくらい許されると思ったんです。

「私は……まやかしでもPさんに愛してもらえて幸せでした」

 好きな人が私だけを見てくれる。それだけで私はとても幸せでした。例え、その目が私を見ていなかったとしても。

「……さようなら」




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