過去ログ - 【ガルパン】マタニティ・ウォー! 最終章
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93:KASA[saga]
2017/03/23(木) 18:51:32.41 ID:nC3puLwv0
 エリカさん、その後もごねるごねる。お姉ちゃんと一緒にこんこんと説得。



「エリカ、お前は大洗に何度も電話をしてくれた。だから分かるだろう。みんな、みほを待ってる。大洗も戦車道を復興させようと頑張ってる」→「黒森峰にだってみほは必要!」

「エリカさん、ごめんね。やっぱり大洗は、私にとって特別な場所なの。大洗で、私は自分の戦車道をみつけることができた。だから、高校は大洗で卒業したい。なんていうのかな……私の、ケジメ、なの。大学を、黒森峰で頑張るための。……わかって、もらえないかなぁ……」→「うーっ、うーっ、うーっ!」


 エリカさんしまいには、怒りながら泣きだしてしまいました。


エリカ「馬鹿! なんでアンタはわかってくれないのよぉ!」


 そこに至ってようやく、

みほ&まほ(あ……!)

 私とお姉ちゃんは自分達の思い違いにきづいたのでした。


 説得をしようだなんて、なんて馬鹿なことをしようとしていたんだろう。エリカさんはただ寂しいだけ。その気持ちはみんな一緒なのに、いったい何を説得するというの。

 病室に、簡易ベッドを出してもらって、三人で一緒に寝る。


みほ「私、本当は退院するのがこわいんだぁ」

みほ「二人とも、つくばから熊本に帰って後、元通りの生活になるあでどれくらいかかった?」

みほ「私、なんだか最近、よく気持ちが落ち込むんだぁ……」


 自分のかかえる不安を、エリカさんにもお姉ちゃんにも、こんこんと聞いてもらう。 
 そうしたらエリカさんも落ち着いてくれたし、私もすごく、気がらくになった。
 お姉ちゃんもエリカさんも、やっぱり、流産のあとはしばらく虚しい気持ちでいっぱいだったって。
 こればっかりは時間を置くしかない。……そうだ会長のノートにも、同じような記述があった……

 ある意味では──私は誰もが歩む、普通の人生にかえってきたのかもしれない──

 
 私は明日、退院する。今だ眠り続けるあの子を、一人残して。





■9日目
 朝起きて、あの子のところへ。
 変わらず青白い顔で、死んだように横たわっている。繋がれた機械の心拍計は、時折、かすかに波形をたてるだけ……。

みほ「母親として、この子のために何かをしなくちゃ。なんでもいい。どんなことでも」

 口にだして、何度もそうつぶやいた。

 午後、私は退院して、丘の上の家へと戻った。

 お母さんとお姉ちゃんとエリカさんもが、手羽先をつくって、待っててくれていた。
 久しぶりの味が濃いご飯。とってもおいしかった。


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