8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/18(土) 22:21:31.46 ID:6kFopQTWO
「うん、どうぞ。……なんというかまぁ、それも本当は許しちゃいけないようなことなんだけどね。あんなふうに思ってもらってるのにこう……本当、愛梨には甘くなっちゃって」
「甘いのはいいことですよー」
「甘すぎるのはちょっとなぁ」
「私はあまーいプロデューサーさんも大好きですもん。いいんです。だいじょーぶーです」
「んー」
「……ふふ。ぎゅーってハグするのも、大好きーって言い合うのも、跡を付けるのも、許してもらえた……。あと……もうちょっと……」
「愛梨?」
「あ、えへへっ、なんでもありませんっ。独り言ですっ」
「そう?」
「はいっ」
「まあうん、全部聞こえてたんだけどね」
「えぅっ!?」
「いや、ぼそぼそ声の呟きとはいえこんなに近かったらさ」
「あうー……プロデューサーさんに本当のちゅーを許してもらうまでの大作戦、バレちゃいました……」
「立案は大学のあの子かな?」
「はいー……まだ許してもらってないからできないけど、でもいつかプロデューサーさんとちゃんとした……唇同士の本当のちゅーしたいなぁ、って言ったら、ならーって」
「許してもらえるまで甘えちゃえ、みたいな?」
「です。プロデューサーさんは優しいから、その……今はまだ駄目なことも、ちょっとずつちょっとずつきっと許してくれるからーって」
「あながち間違ってるとも言えないのがなんともね」
「うー……」
「まぁ、そのキスは流石にちょっとね。さっき愛梨が言ってたみたいに、まだ駄目だぞ、かなぁ」
「……むうぅ」
「膨れないの」
「……したいです」
「だーめ」
「うぅー……どうしても駄目、ですか……?」
「どうしても駄目」
「ずっと絶対に駄目ですか?」
「うん。まだ、駄目だね」
「むー……」
「そんなにしたい?」
「そんなにしたいですー……。大好きなプロデューサーさんと、大好きだーって想いをいっぱいいーっぱい贈りながら、本当の……大好き同士でする、ちゅー……」
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