161:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:42:23.39 ID:ha7ZcpN9o
猛烈な電光が迸り、ヤミカラスが放った光をかき消した。
そしてそのまま猛進、壁床を削りながら突撃してくるではないか!
善子「全然ダメじゃないのよぉぉぉ!!?こっち来なさいヤミカラス!」
『クァ…』
しゅんとしたヤミカラスを抱きかかえ、三人は廊下の角を駆け曲がる。
直後、背後の壁を破壊するレントラーの突撃!
二人の追っ手は明らかに戦闘慣れしていて、必死に逃げ回るルビィたちへの距離を着々と詰めてくる。
今の一撃こそ辛うじて回避できたが、これでもう相手の攻撃の完全な射程圏!
花丸は逃げ込める部屋がないか見回し、いくつかある扉に付けられた機械をピシリと指差す。
花丸「ルビィちゃん!そこに呼び鈴が!鳴らして中の人に入れてもらえば…!」
ルビィ「マルちゃん…それはチャイムじゃなくてナンバーキーだよぉ…」
花丸「なんば…?ははあ、未来ずらね…」
善子「言ってる場合じゃないでしょ!」
足音。
ついに追っ手の二人組が三メートルほどの位置へと近接し、カツリ、カツリ。とその歩みを止めた。
目鼻立ちが良く似通った、おそらくは姉妹。
品の良い顔立ちをした姉と気の強そうな瞳の妹は交互に口を開く。
聖良「さて、そろそろ諦めてもらえませんか?」
理亞「追いかけるのももう飽きた」
聖良「何も殺そうというわけではないんですよ、この薬を飲んでもらえないか、というだけで」
ルビィ「お、お薬…?黒っぽくて、ドロっとしてて…」
花丸「美味しそう…ではないかなぁ」
善子「あからさまに毒じゃないの〜!!」
理亞「わめかないで」
聖良「毒、それは否定しません。けれど死にはしない。これはペンドラーの神経毒を抽出した物ですが、致死量には満たない量」
ルビィ「の、飲んだら…?」
聖良「脳に痺れが残って全身不随。だけど心配には及びません。きっと可愛がってもらえますよ?」
ルビィ「ひぇ…!お、おねえちゃ…!」
善子「あっ、頭おかしいんじゃないの…!」
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