27:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 02:34:19.50 ID:ha7ZcpN9o
がばっと勢いよく立ち上がり、千歌は太陽へと思いっきり手を伸ばす。
そんな姿はとても好感が持てて、大きな伸び代を感じさせて、穂乃果の心に“高海千歌”という名前が深く刻み込まれる。
と、草むらの向こうから一人の少女が手を振っている。
曜「おーい千歌ちゃーん!」
千歌「あ、よーちゃーん!」
穂乃果「お友達?」
千歌「うん、さっき言ったとっても強い子。渡辺曜ちゃん!」
千歌の表情は大好きな親友を紹介している人のそれで、けれどほんの一瞬陰りがよぎる。
くるりと穂乃果へ振り返り、「はい、プレゼント!」とみかんを手渡して駆けていく。
千歌「また会おうね、穂乃果ちゃん!」
穂乃果「うん、千歌ちゃんとはまた必ず会う気がするよ。頑張ろうね、お互い!」
とたたと小走り、千歌は友人のところへ駆け寄り、もう一度大きく手を振って去っていった。
隣にいた“曜ちゃん”がほんの一瞬、穂乃果へと悋気めいた値踏みの視線を向けていたような気がしたが…今気にしても仕方ないだろう。
穂乃果「幼馴染って楽しいけど大変だ…うん。さて、穂乃果たちも街に帰ろっか!」
『カゲ!』
初めての勝利に意気揚々、もらったみかんをヒトカゲと半分こにしながら穂乃果はイチバンシティへと歩いていく。
…木陰。
そんな穂乃果の背を凝視する人影があることに、穂乃果はまだ気付いていない。
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