350:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:51:57.06 ID:ha7ZcpN9o
そんな会話を交わす二人よりも前をスタスタ、ミカボシ山を歩き慣れている凛は鼻歌交じりに両手を広げて上機嫌。
そこに並んで歩くのはつぶらな瞳にオレンジの体、凛の手持ちのライチュウだ。
凛「ふんふんふ〜♪」
『ラーイライ!』
尻尾を揺らしながら鼻歌に合いの手を入れていて、見ているだけで仲の良さが伝わってくる光景。
海未と希は思わず微笑を浮かべてしまう。
それだけを見ればなんとものどかな秋の山。
だが、登山者を狙うのはアライザーたちだけではない。
実りの秋、野生のポケモンたちの体調も万全で活動的。
見上げればオニドリルが空を舞っていて、人間の荷物から食糧を掠め取ろうと狙っているのが見える。
整備された登山道へは警戒して寄ってこないが、海未たちが歩いているのは道から少し離れた山の中。
長いクチバシでのいきなりの襲撃にも応じられるよう、警戒は怠れない。
だが鳥ポケモンたちより、もっと恐ろしいのは…
『ガアアアアァ!!!!!』
熊!
海未「っと、リングマですか。ふふ、穂乃果を思い出します。それにしても気が立っているようですが…」
希「秋やからね〜、人間と一緒でお腹減らしてるんよ。特に熊は冬眠に備えて食い溜めを始める時期やし」
海未「ははあ、それでは私たちのことは美味しそうな肉にでも見えているのでしょうか」
希「リングマは基本的にはきのみを主食にしてるみたいやけど、一応雑食らしいから…」
海未「ふむ、雑食」
希「海未ちゃんなんかは程よく引き締まった高級なお肉に見えてるんやない?」
海未「なるほど……って、物凄く危険ではないですかぁ!!?」
ようやく気付いて焦燥!
野生だと侮るなかれ、シロガネ山のように、高山という地形では野生ポケモンが強靭に育ちやすい。
目の前で吠えているリングマはおそらくレベル40オーバー。応じなければ命を落とす!
冷や汗を浮かべつつ、海未は展開しているファイアローに指示を出そうとする。
が、それよりも素早く凛!
凛「ライチュウ、“ボルテッカー”でやっつけちゃえ!!」
『ラーイライライ!!!』
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