370:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 06:04:46.32 ID:ha7ZcpN9o
…
ブブブ…と羽音。
砂塵を巻き上げつつ低空、トンボめいた姿の緑竜がハチノタウンの軒先をすり抜ける。
背の翼で左右上下に小刻み、器用に町中を飛んでみせ、やがて民宿の庭先で羽ばたきを留める。
黒髪、ツインテールの前にぴたりと滞空。伸ばされた手を受け入れ、頭を撫でられて嬉しげだ。
にこ「ん、お疲れフライゴン。ミカボシ山の様子はどう?」
『フリャ』
緑の体、にこが撫でているのは手持ちの一匹、フライゴン。
にこの手持ちでは貴重な航空戦力として、幾度もの場数を共に乗り越えてきた相棒のうち一匹。
虫のような外見だがドラゴンタイプ。
同タイプの中で劣っていると誹りを受けることもあるポケモンだが、簡単な偵察指示なら単独でこなしてきてくれる程度に賢く、性格が良い。
それににこは、この愛嬌のある緑竜に何故だかシンパシーめいたものを感じてしまうのだ。
一仕事お疲れ様とポロックを与えつつ、にこは労うようにポツリと呟く。
にこ「よしよし、アンタもにこも持たざる者。これからも根性で乗り切ってかなきゃね」
絵里「持たざる者…?まさか、にこ…」
にこ「何よ絵里、いたの…って、悲しそうな目でにこの胸元を見んじゃないわよ!!!」
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