39:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 02:40:22.17 ID:ha7ZcpN9o
ヒトカゲが全力で放った炎はキャタピーの糸へと引火する。
火に弱いむしタイプの糸、もちろん可燃性でよく燃える。
火の粉は炎へと姿を変え、張られた虫糸のラインを辿って一直線にあんじゅへと向かっていく!
そう、これは擬似的な“かえんほうしゃ”だ!!
あんじゅ「きゃああっ!!?」
『ビヨヨヨッ!!?』
いくらレベル差があるにせよ、二倍威力の相性技をこれだけまともに浴びれば沈む!
すっかり目を回してしまったビビヨンはバランスを崩し、落ちたあんじゅはなかなかのスピードで地面をゴロゴロと転がった。
「ふぎゃっ!」
…と情けない声が聞こえた。
が、それでも手櫛で髪を直し、ビビヨンをボールへと戻して表情を固め直し、どうにか気品を保っている。
そして少し憎々しげに、穂乃果へと問いかける。
あんじゅ「どうしてヒトカゲが起きているのかしらぁ…」
穂乃果「……」
あんじゅ「安易に答えるほどバカじゃないのねぇ…けど、見てわかったわ。
あなたの左手、グシャグシャに折れてる。海面ギリギリを滑空した時、手が砕けるのを承知で水を掬った。そしてヒトカゲの顔を洗って目を覚まさせた。そうでしょう?」
穂乃果「うわっ、バレてる」
あんじゅ「これだからオトノキの田舎出は…イカれてて嫌いなのよねぇ」
低めの声でそう呟くと、あんじゅは二体目のポケモンを繰り出した。
現れたのは禍々しいフォルム、体長2メートルを優に超えるオオムカデ。
あんじゅ「ペンドラー、蹂躙なさい」
『ドラァァァ!!!!』
穂乃果「さてと、左手痛いし…どうしよっかな?」
穂乃果の頬を、初めての冷や汗がゆっくりと伝った。
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