625:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 09:06:59.08 ID:ha7ZcpN9o
…
繁華街の片隅、川縁に位置した瀟洒な料亭。ペン、ペンと和琴の音色が響いているような。
その玄関先から、黒塗りの送迎車が走り出そうとしている。
車内は切羽詰まってやたらに慌ただしく、後部座席に座った男が運転手に掴み掛かりそうな勢いで声を張っている。
「早く!早く出せ!」と、その後背。粛と人影が現れる。
黒地に金の団服、横に連れているのはメタグロス。
英玲奈「“コメットパンチ”」
圧壊!!!
放たれた鋼拳は無惨にもセンチュリーを叩き潰していて、ガソリンへと引火、炎上する車内は数人分の血で真っ赤に染め上げられている。
居合わせた通行人たちは金切り声をあげて蜘蛛の子を散らし、「救急車を呼べ!」「警察!警察も!」と声を張っているが、意にも介さず目も向けず。
英玲奈「六人目」
淡々、統堂英玲奈はカウントを。
それは英玲奈が今夜仕留めたターゲットの人数。不運な付き添いや運転手は数にも含められていない。
今、彼女の機械的な瞳が狙いを定めているのはロクノシティの市議会議員たちだ。
およそ七十人ほど、彼らの今夜のスケジュール、居場所は全て調べ上げられている。
ツバサの脱獄と同時に英玲奈の仕事は始まっている。
まだ十分と経っていないが既に六人。なにやら一室に集い、密談を交わしていたのが政治家たちに災いした。
悪徳政治家だったのだろうか。だが英玲奈にとっては何の関係もない。
善悪を問わず、プラン通りに殺めていくだけ。市議会議員を根絶やしにする。
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