877:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 20:39:28.22 ID:ha7ZcpN9o
転がり、転がって滑り、絵里の体は自ら打ち立てた氷柱へとぶつかって止まる。
仰向けに倒れた姿勢、呻いて手を伸ばし…ぱたりと落とす。
絵里「……あり、がとう…」
ダイヤの右ストレート、それは完全な一撃だった。
問答無用、絵里の意識を断ち切っている。
目を閉じたその顔からは狂気の色が抜け落ちていて、ダイヤは安堵と疲労からの脱力に膝からくずおれる。
亜里沙「хорошо!すごいパンチでした!」
ぴょんと跳ねて喜ぶ亜里沙。
ミミッキュの横入りの“じゃれつく”、キュウコンの急所を見事に捉えて仕留めている。
不意打ちとはいえ、ダイヤたちが大勢でこれほど苦労した絵里のポケモンを一撃で。
ダイヤ(いるものですね、天才は…)
亜里沙「ごめんなさい、遠くの街にいたからくるのが遅れちゃいました…お姉ちゃんもみんなに迷惑を…って、あれ?」
目を伏しがちに憂えば、姉の絵里にそっくりだ。
そんな亜里沙に看取られ…と、死ぬわけではないが、ダイヤの全霊はここで限界。
絵里の打倒に、広域を包んだ冷気は徐々に薄れ始めている。
医療ヘリが飛来する音も聞こえる。色々な心配事も、きっと大丈夫。
精魂尽き果て、うねうねとデオキシス状態のままの左腕のことも忘れたまま眠りへと落ちる。
ダイヤ(ルビィ、千歌さん…頑張って、くださいね……)
ゆっくりと目を閉じ…
黒澤ダイヤ、小原鞠莉。二人の戦いが、ここに終結した。
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