過去ログ - キュウレンジャー育成計画 その1 安価とコンマ
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977:名無しNIPPER
2017/04/10(月) 10:34:05.49 ID:fP2++DcY0
ばっかりです。考えているのに、感じているのに、決して読者側に「読ませない」知識や感情が、プフレの中には山ほどある。



 その最たる例は最終盤。プフレの視点に乗って物語を読み、ダークキューティー、プリンセス・デリュージを左右に引き連れ、「ロケットがパーツをパージして飛んでいくように」人を減らしながらなお息もつかせぬような戦いを繰り広げる彼女を追って最終的なプフレとシャドウゲールの相対まで至った読者は――「プフレの視点を読む」ことではなく、「シャドウゲールの視点を通してプフレを読む」ことで初めて、彼女が心の底からプク・プックに怯えていることを知ります。



 人小路庚江に嘘偽りがない時は、それとわかることがある。今のプフレは心の底から「すぐそこに迫っている敵」を恐れている。間に合わなければ全てが終わると真剣に考えている。



 恐怖なんて地の文のどこにも一切全く見せなかった彼女が、シャドウゲールを相手にすると実にあっけなく「読み上げられて」しまう。プフレとシャドウゲールの間でやりとりされる感情を読む能力は、プフレを内側から直接見ているはずの読者なんかよりも、彼女と向き合ったシャドウゲールのほうがよっぽど高いのです。



 この。ひどい。ひどいなぁ……。感情を読むことにおいて、プフレとシャドウゲールより下位に読者が置かれているという構造。「プフゲル尊い」なんて陳腐な言葉を使うつもりはありませんが、しかしプフゲルがrestartからこっち読者に立ち入らせない領域をずっと持っていたことは確かです。

 彼女は最期までスノーホワイトに切り裂かれた左手の痛みを読ませませんでしたし、致命傷を受けてさえ、鋏を捻じ込まれた瞬間の「鋭い痛み」という言葉ひとつで終わらせてしまいました。細かい描写をされないからこそ彼女が受けた痛みについて考え込んでしまう。滅茶苦茶痛い。


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