過去ログ - ダイヤ「もう一人の妹?」 ルビィ「もう一人のお姉ちゃん?」
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36: ◆tdNJrUZxQg[sage]
2017/03/30(木) 03:11:27.33 ID:lOVwawcb0


黒澤父「……そうか」


それだけ、口にして再び黙り込んだ。

……この反応、善子さんが関係あるのはほぼ間違いないでしょう。

どんどん嫌な予感が的中していく。

これ以上先に進んでいいの……?

もし、わたくしの仮説通りならこの先にあるものは……


『……ルビィの――いえ、わたくしたちの大切な居場所はちゃんと守りますから』


ルビィの心配そうにわたくしを見つめる顔が頭をよぎる。

……いえ……ルビィと約束しましたわ……

……わかっていて尚、この先に進むのはもしかしたら外道のすることなのかもしれません。

それでも……決めたのです。わたくしは、ルビィは……わたくしたちはAqoursとして輝いていくのだと――

重苦しい空気を胸いっぱいに吸い込んでから…わたくしはその名を口に出した。


ダイヤ「黒澤翡翠さん……ですか?」


ここで初めて、お父様が目を見開き、驚いた顔でわたくしの見た。


黒澤父「……どこでそんな名前を聞いた?琥珀からか?」


やはり……やはり翡翠さん絡みのこと……


ダイヤ「いいえ、お母様に聞いたのではありません。書庫でたまたま昔の家系図を見つけただけですわ。お母様の妹さん……わたくしたちの叔母に当たる方ですわよね。」


黒澤の主は苦虫を噛み潰したような顔をする。

ですが、わたくしの態度を見てこれに関して隠すのは意味がないと悟ると


黒澤父「……ああ、確かに翡翠は琥珀の妹だ」


と口にする。


ダイヤ「その方は今どちらに?……親戚の集まりでも見たことがお会いしたことがありませんわ。」

黒澤父「……翡翠は事故で死んだ」

ダイヤ「……本当に?」

黒澤父「……何が言いたい」


これ以上踏み込んでくるな。そんな雰囲気に気圧されそうになるが、それでもわたくしは言葉を続ける。


ダイヤ「本当はご存命で……娘さんがいるのでは……?」

黒澤父「……」


お父様は黙り込む。


ダイヤ「その沈黙は肯定ということですか?」

黒澤父「……ダイヤ」


搾り出すようにわたくしの名前を呼ぶ。

行間に匂わされる意味はわかりますが……もう、引き返すわけにはいかないのです。


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