過去ログ - 翔鶴「林檎のような提督」
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12: ◆MNMy.fqCRg[saga]
2017/04/05(水) 23:42:27.48 ID:EPFZDAOwO
執務を続けて四時間、リンゴの時計から七時を表す鳴き声を鳴らす鳥が出てくる。
提督は黙々と書類に手を出し、山の如くあった書類がたったの五枚までに減った。
書類作業に関しては秘書艦が口を出すレベルではなかった。

提督「よーし! 夕飯にしようかな、翔鶴行くよー」

翔鶴「わかりました」

提督「あさり〜シジミ〜はまぐりざ!?」ブスッ

翔鶴「提督!?」

執務室から提督が出たところでナイフが頭にぶすりと刺さった。
どうやらヒモでナイフに結び付け天井にフックをつけ提督が現れた時に手を離すというものだった。


卯月「ぷっぷくぷ〜! イタズラ大成功だぴょん!」

皐月「けどナイフはマズイよ・・・」

卯月「大丈夫だぴょん! 被り物が守ってくれるぴょん」

皐月の方は罪悪感を持っているが卯月の方はまったくもって罪悪感を持っていなかった。
さすがの行いに翔鶴も怒った。

翔鶴「あなたたちやり過ぎです!」

提督「いやいや、大丈夫だから落ち着こうよ」

ナイフが刺さっているのにも関わらず提督はいつもと変わらない態度をとっていた。
むしろ笑っている。

翔鶴「だって命にかかわることですよ!」

提督「別にー、・・・それと卯月?」ポンッ

卯月「ひっ!? な、なんでしょうか!!」ブルッ

提督は卯月の肩を優しくであるが掴む、そう簡単には逃げ出せない状況になる。
さすがの卯月も提督がとった行動に怖気つく

提督「このナイフ・・・何処で手に入れた?」

卯月「こ、工廠に落ちていました!!」ガクガク

提督「ダウト、明石や夕張がこんな鋭いナイフを床に落としたままではない。正直に答えてくれないか?」

明らかに雰囲気がさっきとガラリと変わった提督に翔鶴は恐怖を感じた。
先ほどまで陽気な雰囲気から軍人特有の殺気を放っている。



卯月「・・・作業台から盗りました」

提督「ほう、どのくらい鋭いか試してみようかな」ガソゴソ

提督は己の軍服のポケットを探り、リンゴを取り出す。
すると提督は器用にナイフでリンゴを剥き始めた。

皐月「何をしているの?」

提督「ん〜? あっという間にウサちゃんリンゴの出来上がり〜」

翔鶴「たった二十秒でここまで・・・」

提督の両手には大きなウサギの形をしたリンゴが四つ完成していた。

提督「ほら、あげるよ。今度から刃物とかでイタズラしたら許さないからね!」

卯月・皐月「「はい!!」」ビシッ

態度を正した二人はいそいそと食堂へ向かって行く
どうやらあの二人も夕飯を食べにいくらしい、さっき剥いたウサギの形のリンゴはデザートとして食べるのだろう。

提督「それでは行こうか」

提督と翔鶴は食堂へと歩みを進める。


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