過去ログ - 千歌「――私はある日、恋をした。」
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74: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/04/09(日) 13:53:56.00 ID:kLIl0PWso

千歌「……チカはこれだけで……十分幸せだよ」


口にしなくても、わたくしの気持ちを汲み取ったかのように千歌さんが言の葉を零す


千歌「ダイヤさんが居て……その隣にチカが居て……二人の時間を過ごせて……それで幸せ」

ダイヤ「千歌さん……」


夕陽が沈もうとしていた。

そろそろ日の入りだ。

――この世界一愛おしい人にわたくしが何かしてあげられることはないか

ふと……思い出す


――『今はこれで我慢してくれませんか』――


ふふ……まだ、ありましたわね。それもここで出来ること――

繋いだままの左手を2回……きゅっきゅっと握る。

そしたら、チカさんもきゅっきゅっと2回握り返してから、わたくしの方に顔を向けてくれる


ダイヤ「千歌さん」

千歌「ん」

ダイヤ「……目、瞑って」

千歌「――はい」


千歌さんはただそれだけ言って目を閉じた。

本当に心が通じ合ってるみたい……

秋の陽が沈む――宵闇が迫る夕暮れ時


千歌「――」

ダイヤ「――」


わたくしと千歌さんは初めての接吻を交わした。


――一瞬なのに無限にも感じるような、優しい口付けを……




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