過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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166: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/25(木) 01:41:37.88 ID:oyLDUuPu0
「おにーちゃん、どこー?」

天真爛漫と言えるフェアリーも、心配そうな様子で飛び回るのが印象的だ。

DJフレンドと新井がサンシャイン内部を探索しているが、ほとんど熱で変形している状態。彼等にはサンシャインの詳細は知らされていないが、内部が融解した状態から考えられない高音が発生したことは伺わせた。もしこの中に人が留まっていれば、跡形もなく消えてしまうだろう。新井は首を振り、DJフレンドは更に奥へと入っていく。

「…あり得ないよ。放浪者さんが、こんなことでやられたりしないよ」

「ミーシャ……。まだやられたって訳じゃねぇ。あっち探してみようぜ」

放浪者の実力を知る者は、そういうことが起きたという可能性すら否定していた。

「殺されてしもたんやろか…。ご無体な、自分らを守るために…」

「この惨状では、そうだとしか…」

その惨状という言葉は、香坂の意図は少し違っていた。サンシャインの破壊された事だけではなく、その周囲に斬り伏せられた兵士の死体の数だ。放浪者が単騎で行動していることは、当然周知のことで。その上で、目の前の死体分、彼は相手にしたということだ。

それは、到底信じられないことだ。どう戦おうとも、自分の中の戦闘能力(じょうしき)で解を出すと、不可能の文字しか浮かびあがらない。そして、目の前にある巨大な兵器の残骸。WWPが自ら破壊する理由はない。恐らく、この惨状に対しての対抗として起動し、そして放浪者がこうするに至った。どうやったかまでは、想像さえもできない。それに、彼女は身震いする。

「この音は…」

エコーは何かを捉えた。何かが高速でこちらに近づいてくる。その音は、エコーには一度聞いたことのあるものだった。


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