179: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/27(土) 04:56:35.40 ID:sY7bYUWb0
けれど、それが自分だけの力でやっていると、放浪者は思ったこともない。全てはメンバーに支えられてきたからこそ。探索組と共に危険を退け、回収組のおかげで背中を任せられ、警備組がいるからこそ拠点で穏やかに過ごせる。
手を結ぶ者たちの存在もそうだ。研究所のサポートにより困難を切り開き、DJフレンド達の放送で世界は動いていることが知れる。保安官の店で語らう事も惨劇前の幸福を思い出させ、ハンターの苛烈さを見て現実を再確認する。千護達の切実な誓いが希望を思い起こさせる。
そして、今目の前にいる若き香坂達も未来に託せる存在として、彼は見ている。
180: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/05/27(土) 05:04:45.16 ID:sY7bYUWb0
>>169
1日で起きてるんじゃよ。
結果はこういう風に誤認した感じやね
>>170
181:名無しNIPPER[sage]
2017/05/28(日) 07:05:22.33 ID:sz0+8FVF0
乙!
んで、サンシャイン騒ぎの熱も冷めやらぬ内に拠点に出戻りか……予想された襲撃に、放浪者はまた顔を顰めるだろうな
182: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/29(月) 04:21:08.98 ID:K08K4Lpc0
「…ではな、しばらくは気をつけてな」
ここにいるすべての人間は、屋上に集まっていた。放浪者達の見送りの為だ。彼が来てから少ししか経っていないように思えるが、もうまもなくで、1日が経過しようとしている。
フロートボードの上に、放浪者、エコー、フェアリーの順で乗っていて、放浪者とエコーはアクシデント時に備えて腰と腰をロープで結んでいる。バレットパレードの任務の終了は、まだ真の意味で終えていない。WWPに気取られず、『無事』に戻る。それが出来てこそ、この任務は完璧な遂行となる。それが分かっている放浪者に、いつも通り気を抜いた様子はない。
183: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/29(月) 04:29:35.77 ID:K08K4Lpc0
用意された部屋に戻る最中、香坂は放浪者の言葉を反芻していた。畏怖する気持ちは残っていたが、あの短い間での会話でそれはだいぶ薄れている。この世界において、彼が実直な人間だと理解できたおかげだ。
『…もし、君達の目的を無事に終えたら、ここでも俺たちのところでもいい。戻ってきてくれると助かる』
WWPが親の死にどう関わっていたのか調べ、どうなるにせよその後に3人でどこかの場所で拠点を構えることになる。そういった事を話し合ったわけではないが、そんな未来を彼女は想像していた。だから、戻れる場所などないと思っていた。それはもう、失われたものと考えていたからだ。
184: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/29(月) 04:35:30.48 ID:K08K4Lpc0
『じゃあ、あんたらの帰還を待ってるぜ。伊吹が残るから、なんかあったら言ってくれ』
エクスとのやり取りも終わり、聞こえてくるのは風切の音。WWPの別同部隊追撃時に無茶をさせたが、今のところ不調の様子はない。
「あとどれくらいでつくのー?」
185: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/29(月) 04:51:11.59 ID:K08K4Lpc0
身体が夜風によって冷え切った頃、放浪者達は無事に研究所の屋上へと降り立った。危惧していたWWPとの遭遇はなく、拠点という存在を気取られないままの帰還だった。
出迎えに来た野木主任達と共に、放浪者は今回の結果報告を含めて会議室へと向かう。その場に残されたのは、エコー、フェアリー、そしてビジョンの3人。
186: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/05/29(月) 05:08:44.41 ID:K08K4Lpc0
>>181
どんなに熱くてもいずれ熱は冷めゆく。まぁ、放浪者の場合は次々烈火の中に飛び込んでいきそうだけども。
187:名無しNIPPER[sage]
2017/05/29(月) 23:59:03.81 ID:uslsKFY+0
乙!
また、一つの事態の鎮静化と、感動の再開……でも、ここからが殊更にキツいんだよなぁ
188:手帳にメモ書きがある ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/30(火) 01:24:11.60 ID:geFd10zT0
長い一日だったな。疲れはだいぶ残っているが、今後の為に簡単に情報は残すことにする。
バレットパレードは588日目に行われた、DJフレンド勢力下に置けるWWPを含めた脅威の排除、及びエコーの回収を目的としたもの。用意された時間は、拠点の状況もあり24時間。選出されたメンバーは俺とフェアリーの2名だ。
到着後すぐに、情報提供者と名乗っていた3名の学生グループと接触。事前にエコーから悪意ある勢力ではないと聞いていたこともあり、処理はせず説得。結果はDJフレンドと3人の会合を設けることができた。
189: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/30(火) 02:00:23.28 ID:geFd10zT0
4月1日
警察署エリアの制圧作業については、例の亜種の襲撃により中断状態となった。襲撃を受けたのは井門さんを主体とした一ノ瀬さん、林道さんの3名。運悪く、井門さんが集合地点の確保と他2名が周囲の探索で分かれた所で攻撃を受けた形となった。
その襲撃について、どうやらコマンダーゾンビ系列の亜種が2体いることがわかった。以前、フェアリーが目撃した斧を使う亜種と、更に剣と盾を使う亜種。林道さんが言うには、ゾンビを操る能力は健在でも、人間の思考は読めていないようだったと話している。
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