201: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/01(木) 17:22:29.59 ID:scZNBf0M0
明らかにその存在は執着を隠そうとしていなかった。あの標的は1人でいる。あの数の部下を退け、自分の攻撃さえも防いで見せた。仕留められると考えていたアクスマン、そう名付けられた亜種はその対象である井門を付け狙っていた。
男は今日も1人である地点を守っている。部下の視線から男を監視し、襲うタイミングを計っていた。同じミスを犯すつもりはない。今度こそは仕留める。その気概に溢れていた、部下の視界が消えていく中、それでも下す指示は突撃だけだ。
攻撃は手筈通り、2方面から井門をゾンビで挟撃する。銃を持った攻撃は強力で、すぐに倒せないのはわかっている。そして、時間をかけていれば奴らの仲間が増援として駆けつけてくることも。つまり、短時間で一気に近づかなければいけない。
202: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/01(木) 18:57:33.36 ID:scZNBf0M0
「獣は飛び込んだ!」
井門は無線越しにそう叫んだ。アクスマンは咄嗟のことで反応できなかったが、意味は理解した。分かれて行動していたはずの男の仲間達が、自分達を包囲している。
「なぁ、アクスマンよ」
203: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/01(木) 19:27:03.83 ID:scZNBf0M0
五百九十日目
警察署エリアの制圧に関する最終点検は終了した。これで、警察署エリアと高速道路エリアを結ぶ緩衝地帯の確保が終了したということだ。後残されているところは、大型駅エリアの探索。というところか。
こちら側の朗報としては話に出ていた亜種の一体、アクスマンを処理することに成功した。作戦の立案は井門、前回の襲撃で殺しきれなかった自分を狙ってくる可能性が高いことから、囮を買って出た。通常のコマンダーゾンビなら全く賛成できないものだが、今回の亜種は俺達の思考を読めない可能性があったことから、それを判明させる意味合いもあり許可をした。
204: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/01(木) 20:10:39.39 ID:scZNBf0M0
一ノ瀬DIARY Apr. 3
警察署エリアの最終点検は終わったよ。後は、アクスマンって名前を付けた亜種も倒せたから、すごくこれからは楽になると思う。でもまだ、ソードマンっていう亜種が残ってるから、気をつけなきゃ。
それに、今回のは井門さんがすごく危ない事をしたから倒せただけなんだよね。普段なら安全面を気にする井門さんらしくない気がする。終わったこととしてはすごく良い事なんだけど…。書いたらお話に行こうっと。
205:ブレイクタイム ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/01(木) 21:44:02.82 ID:scZNBf0M0
【心配なのです】
「ん、一ノ瀬か。どうしたよ?」
「えと、お元気かなと」
206: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/06/01(木) 21:47:54.01 ID:scZNBf0M0
>>200
いつも通りの苦行だねぇ。EVEは、うん、どうなるかな。
207:名無しNIPPER[sage]
2017/06/01(木) 22:12:23.18 ID:R1dzYhOA0
やっと追いついた
今週は仕事もそこそこにずっと読んでた
208:名無しNIPPER[sage]
2017/06/03(土) 03:11:00.36 ID:1nQb9BKS0
井門は別に、死にたいとか死に場所云々って感じじゃないかな
やられた際に、死んだらそれまでとかは思うかも知れないけど
209:名無しNIPPER[sage]
2017/06/04(日) 17:58:48.83 ID:UH6qKeh40
乙!
ヤバめの刺客ではあると思っていたが、放浪者が帰って来てからの事だから内心安心していた
210: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/04(日) 23:56:28.29 ID:QDRlcHH00
放浪者とフェアリーは大型駅エリアの上空にいた。放浪者はサンダーボルトの上から双眼鏡を使ってエリアの状況を偵察し、フェアリーがそれに着いてきているという状況だ。パラノイアに感知されないよう、一定の感覚と距離を取る為、旋回するように移動している。
「(…当然だが、奴も俺達の対策は打ってきてるようだな)」
そこに見えるのは、既視感のある大きな城壁を思わせるもの。エリアの名称となっている大型駅を中心として、大きなバリケードが張り巡らされていた。
211: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/05(月) 01:15:25.71 ID:ZMNrm0We0
バリケードは自分の、言わば拠点を確保する目的と、もう1つの狙いが放浪者の中でよぎる。探索組の中であのバリケードでも越えられるのは何人かいる。つまり、それが出来る出来ないでメンバーがわかれる。協力すれば全員で乗り越えることはできるが、その隙を狙って攻撃を仕掛ければ戦力の分散させられるだろう。
戦力が分散されることはコマンダーゾンビとの戦いに良いとは言えない。戦略・作戦の意味で、メンバーを班分けをして行動するなら別として、突発的に分散されることはかなり致命的なことになりかねない。
パラノイアもこれだけで全てを塞ぎきれるとは思っていないはず、そういう部分を持ってこのバリケードを敷設したと考えられたが、少しだけ引っかかることが放浪者にはある。その疑問の元となる、フェアリーを一瞥する。
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